じこ報告書 -402ページ目

自己報告

夏の間に枝いっぱいに広がっていた葉は、

いつの間にかほとんどがその姿を変え、悲しく枯れ落ちていた。

駅へと続く街路樹に冬の気配が漂い始める。

それに誘われるかのように、淋しげな雰囲気が辺りをそっと包んだ。

別れはすぐ傍まで訪れていた。

「どうせ、遊びだったんでしょ?」

顔をハコフグのように膨らまして“そっぽ”を向いている彼女。
何も語ろうとしない。

だが、今にもそんな声が聞こえてきそうな切ない後ろ姿を見せていた。

確かに誰でも良かった。

一時的に付き合えれば、それで満足だった。

別れた彼女を忘れさせてくれれば、それだけで良かった。

しかし、実際に遊んでみると状態は一変した。
若く滑らかな肌触りはオレを快楽へと導き、

見た目以上にゆとりある体つきとの相性も、思いの外に抜群だった。

一歩近付いた。
何も反応しない。
語りかけても、こちらを向く素振りすら見せない。

オレは逆上した。

頑に閉ざしていても容赦はしない。

強引にこじ開けると、無理矢理女に乗っかった。

そして、力を込めて右手を振り降ろした…


プーーーーーー!


まるで出港する船舶のように、辺りに高らかにクラクションが鳴り響いた。
二人もこれでお別れだった。

ありがとうmyキューブ。

代車の為、半月のみの付き合いだったが、

この感動はきっと忘れないだろう。

本当にお疲れ様。