『子どもたちは夜と遊ぶ』 辻村深月著 | 読んだ本とか備忘録

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草をわけて 続く道と
みえない空の道が
どこかで 出逢いそうな日
モーツアルトの木管がなっている

――岸田衿子 『ソナチネの木』より

優しく触れようとしても壊してしまう、大人になりきれない子どもたちは、暗い恋の闇路へと迷い込んでしまった……。
同じ大学に通う仲間、浅葱と狐塚、月子と恭二。彼らを取り巻く一方通行の片想いの歯車は、思わぬ連想殺人事件と絡まり、悲しくも残酷な方向へと狂い始める。
掛け違えた恋のボタンと、絶望の淵に蹲る殺人鬼の影には、どんな結末が待っているのか!?
(ノベルス上巻背表紙より)

初辻村深月さんです。
本当によく書評ブログで名前を見かける辻村さんですが、
「一方通行の片想いの歯車」とか「掛け違えた恋のボタン」とか、
そういう甘酸っぱいものにちょっと拒絶反応がありましたもので、
買ってはみたものの、なかなか手を出せずにいました。
が、読み出したら一気でした。やめられない、止まらない!!

読了後、「なんか良い話だなぁ」とうるうる(T-T)する私と、
「ンな手前勝手な結末はあるもんかっ!」
(*`Д´)ノ!!!と憤る私と、正直少々混乱気味であります。
きれいでそこそこ賢い人たちばかりが登場する、少女漫画のようなミステリ。

殺人鬼の正体については、これは早いうちに薄々見当はつくと思います。
ああ、またこれで来たか…と少々がっかりもしましたが、
でもだからと言って、それがこの作品の本質を損なうことにはなっていない。
寧ろ、うるうる(T-T)としてしまうのは、それの為なんだと思います。

でも、ちょっと待ってよ!!みんな物わかり良すぎるし、寛容過ぎるんじゃないの!?
それじゃあ、殺された人たちが(中には仕方ないね~というヤツもいるが)浮かばれないね~!!
みんな、この二人の為の小道具…通行人A.Bレベルに思えちゃうじゃない。
そういうモヤモヤはある…どうしても。

そして月子。
「…月子は、自分の意地と哲学だけでできているような女の子でした。
実用的なことには不向きでチャーミングでしたが、その反面、同性からの嫉妬を受けやすい性質をしていた。」
(ノベルス下巻p.374)

うむ。私も全力で苦手だと思います、このタイプ。
(; ̄ー ̄A
「月の裏側はクレーターだらけで醜いが、月は常に美しい表側だけを見せて輝いている」
って何かで読んだ記憶があるのですが、明るい月の光は時として残酷なのよダウン
特に同性同士にはね。
暗闇に隠したい醜い部分まで照らしちゃったり…。

月子って、「深月」さん自身の投影でしょうか…??
別の作品も読んでみたいと思いますが、もしそうなら深月さん自身はちょっと苦手かも~。

うん、嫉妬ですね、嫉妬。(^^;)(;^^)