さあなヒストリー カナダとフリーハグ編 その3
さあなヒストリー
初の海外で舞台に挑戦した日々と、
フリーハグの思い出。
では、続きです!どうぞ!
語学学校を卒業した後も、
毎日絶対英語の勉強は続ける、と決めていて、
家で勉強したり、
図書館で勉強したり、
どうしてもやる気が出ない時は
英語の歌を練習する、
ということを課題にしていました。
歌詞の意味を調べて、
覚えて、歌う…
これでも何もしないよりはマシだ、と思って。
この時に何度も公園で練習したリトルマーメイドの「パートオブユアワールド」は、
この後帰国してから、何度もコンサートやイベントで歌うことになりました。
カナダに初めて来た日に、
最初に仲良くなった同じ日本人の女の子は、
すでに英語が堪能で
「ちょっとサンドイッチ買ってくる」
と言ってサブウェイに行きました。
サブウェイは、ひとつひとつ「レタス入れてください」とか「玉ねぎ少なめに」とか色々言わないといけないので、
初めての海外に来た私は、
「ぜっっったいむり!!」
って思いました。
それと同時にめちゃくちゃ憧れて、
「サブウェイでサンドイッチを買って食べる」
というのをひそかな目標にしていました。
それから半年後には、
毎日のようにサブウェイの「ローストチキンサンド」を食べるようになります。
大好きすぎて、飽きませんでした。
でも、日本で同じものを頼んでも味が違って、
もう食べることはなくなりました。
なんでだー!
あの時の美味しさは忘れられません。
カナダのマンマミーア!が上演中だったので、
思い切って勇気を出して、
「私は日本のマンマミーア!のキャストでした。裏に入れてほしい」
と言いました。
そしたら、
中に入れてもらってキャストやプロデューサー達と話をすることが出来ました。
私もこの公演に出たい、
と伝えると、
ロングランではなくツアー公演なので、
もうキャストは決まってしまっている、
アイムソーリーと残念そうな顔で言われました。
飛行機の中でまでマンマミーア!の英語の歌詞を猛練習してきたのに…
私は愕然としました。
仕方なく、自分と同じ役をしてた女性とツーショットの写真を記念に撮って、その場を離れました。
その日はさすがに落ち込みましたが、
沈んでなんかいられない。
次に向かわねば!
その時に知り合ったプロデューサーが、
私のことを覚えていてくれて、
「僕はエドモントンという所でミュージカル『シカゴ』のプロデュースをしている。
チケットを送るからぜひ見においで」
と、なんと飛行機やホテルのチケットまで用意してくれました。
ミュージカル『シカゴ』は本当に素晴らしくて、
劇場やお客様の質も素晴らしくて、
すごく感動しました。
刺激をもらい、希望ももらいました。
カナダの東の方ではミュージカルが盛んでしたが、
西はオーディション情報が本当に少なくて、
毎日募集情報を見に行きましたが、
めったに載っていませんでした。
そこで見つけた「美女と野獣」
これも、
主役のベルが歌う「ホーム」という曲を猛練習しましたが、
書類審査で落ちて、
これでもかというくらい号泣しました。
絶対に受かると思ってたのに!
舞台に立つイメージが出来てたのに!
悲しみがこみ上げてきて、
枕が全部涙で濡れるんじゃないかというくらい
泣きまくりました。
次に見つけたのが「ピーターパン」でした。
もうビザがあと半年しかなかったので、
これがラストチャンスかもしれないと思いました。
でも、どうしても出たい!
と思って、出来る限りの努力をしました。
その努力はしんどいこともあるけど、
それ以上のワクワクを伴う努力でした。
オーディション会場である建物に、
下見に行ってどんな部屋で踊るのかチェックしたり、
(勝手に侵入して、めっちゃワクワクしました。ごめんなさい!)
合格者が稽古する会場にも行って、
警備員さんに
「君、何をしてるんだ!」と言われたら、
「私は、ここでミュージカルの稽古をするんです!」
と言ったり(まだ未来のことなのに笑)
「私は絶対オーディションに受かって、
このドアを開けてレッスンに通うんだ」
と思って、イメージしながら、ドアを開けたり閉めたりしていました笑
思考は現実化する!!って本気で信じていましたから。
続く