※この記事には『方舟』のネタバレ(展開や設定に関する記述)が含まれます。未読の方はご注意ください!
本屋さんでの出会いと一気読み
買ったきっかけ
普段からものすごい読書習慣があるわけではないけれど、ミステリーが好き。本屋さんの特設コーナーで「今年一番売れてる!」「大絶賛!」という帯を見て、「そんなにすごいの!?」とワクワクして手に取った。
良かった点(読みやすさ)
評判通り文章がすごく読みやすくて、途中で止まることなく1日でサクッと一気に読めました!テンポの良さと閉塞感の中で起こる事件にはソワソワさせられました。
本題
だけど……読み終わったあとに残った「大量のモヤモヤ」
1日で読めるくらい面白かったからこそ、「えっ、みんな本当にこれで納得してるの!?」と違和感がぬぐえなかったポイントを正直に振り返ります。
1. 「当事者」なのに冷静すぎるキャラクター
自分が死ぬかもしれない極限状態なのに、なぜか全員が「安全な場所にいる議論好き」みたいに冷静。1人だけでも外へ助けを呼びに行くような「泥臭い脱出のあがき」を本気でやらず、最初からルールの中で犠牲者を選ぼうとするのが不自然だった。
2. 人間味のない人間関係と不穏な描写の正体
◦ 麻衣と隆平夫妻: 終始不穏で「何かあるのか?」と思わせぶりだったのに、結局単なる麻衣の行動をカモフラージュするためだけの不穏さで、人間ドラマとしての深みがなかった。
◦ 矢崎ファミリー: 見知らぬ家族として迷い込んできたのに、ただの「数合わせ」「容疑者散らし」のコマとして扱われていて、親が子を守るようなリアルな感情があまり見えなかった。宗教団体の話しとかも出てきたのに、、ただ出てきただけ、、宗教ってインパクトのある内容な気がしたので、せっかく出したならもう少し物語の本筋と絡んでてほしかったなぁ、、と。
3. 現代テクノロジーとのギャップ
最後に犯人を絞り込む決定的なロジックとして「スマホの水没」が出てきますが、防水機能や耐水ケースが当たり前の現代だと、「今どき水没で即壊れるスマホ持ってるかな…?」と少し冷めてしまいました。「防水だけど画面が割れていて水が入ることを恐れてた」などの理由があった方が自然に納得できた気がします。
まとめ:パズルとしてはすごいけれど、人間ドラマを求める人には……😭
• 「パズルの解明」や「後味の悪いサプライズ」を求めるミステリーマニアには大絶賛されるのもわかる。
• でも、「リアルな人間の感情」や「納得感のあるストーリー」を期待して読んだ私のようなタイプには、「ふーん……?」と不消化感が残ってしまった。
• 世の中にはいろんな側面で物語を評価して楽しむ人がいるのだなと実感できた。すごく読みやすいけど、内容は万人受けするというよりは、結構とがってて、楽しめるかどうかは人を選ぶ作品のように思えました!
※基本的にこういう物語は一切の前知識無しで読むのが一番楽しめると思っているので、本当に読んでみないと自分にあうかわからないと思っています。文章にストレスなくあっという間に読めたし、読まなきゃ良かった、みたいには思ってません!この物語を読んで、自分の好きな作品の傾向がまたはっきりしてきたなぁと思わせてくれた作品でした。
