黒い感情の奥底の底を書かせたら
ピカイチだと思います、湊かなえさん。
母性(著 湊かなえ)
歪んだ家族関係。
同じことを言っているようで、食い違う母娘の証言。
ルミ子はいつまでも母親になりきれず 人の娘として生き、一方の清佳はいつまで経っても娘として甘えさせてもらえない。
決して家族・母娘としての「愛」ではなく
清佳を、ぬいぐるみを可愛がるように、お気に入りのアクセサリーを大事にするように愛そうとするルミ子の言動に終始疑念を抱きつつ読了。
◎
愛という言葉を使いたがるのは、愛されていない証拠だ。愛していない証拠でもあるのだろうか。
◎
わたしは子どもに、わたしが母に望んでいたことをしてやりたい。愛して、愛して、愛して、わたしのすべてを捧げるつもりだ。(中略)そんなわたしを子どもはもしかすると、鬱陶しがるかもしれない。それも愛に満たされた証の一つだ。
ルミ子自身が大好きな実母から与えられていた愛情も、ちょっと違った 歪んだものだった気もしていたので 実母が舌をかんで自殺する場面はちょっと意外でした。
そして最後の清佳のこのセリフに
本当の愛情を見た気がする。
愛能う限り……
見返りを求める愛は
不気味に・しかし着実に足跡を残していき
最後まで本当に気分が悪かったです。
唯川恵さんや湊かなえさんの本を読んだ後は、毎回次に読む本に悩むな~~~~。

