☆文人ゆかりの木造文化財に17年越しに
泊まる夢をかなえる☆
場所・ 長野県上田市別所温泉169
電話・ 0268−38−3131
泉質・ (4号泉)弱アルカリ性単純硫黄温泉 PH8 51度 112L
かけ流し 場合により加水・加温あり 0・329g
(低張性・アルカリ性・高温泉)
開湯・ 600年 信州最古
創業・ 大正6年(1917)塩田平の名士・南條吉左衛門初代
竣工・ 大正6年(1917)6500坪 随時部屋は改装される
構造・ 木造平屋〜2階建て P30台 遊郭移築も 和38室
風呂・ 男女別 内湯・露天1ずつ 男女交替制1 24時間可
人物・ 川端康成「花のワルツ」
料金・ 2食付き 17600円〜 本館 8畳 1人OK *当時の情報
夕食付日帰り 13200円〜 入浴付き 立寄り なし
最終訪問・ 2022.03 本館宿泊
*国・登録有形文化財
・まとめ ダイジェスト
憧れていた時代の記事 2010年に外観を初めて見た
当日は16時くらいに玄関につき、まずは車のカギを番頭さんに渡します(本当は15時インしたかったが押した)
これは、駐車場のスペースが限られているため、番頭さんが車を動かして随時移動させています
あんまり他人に自分の車を触られるのが嫌な方は気になるかも知れません
会計をするまで、カギは帰って来ません
正門
靴は、番頭さんが回収し靴置き場にしまわれます(はき違え、盗難を防ぐためか、良い旅館には値段の高い靴の客も来るから)
前側の全景 大正6年からある部分 お城のよう
玄関で靴を履く用事があるときに、私たちの顔だけで判断して、間違いなく靴を出してくれます
すごい記憶力ですよね、本当は部屋の番号で見分けているのでしょうね
温泉街方面への坂
普通の値段の旅館では靴は自分で管理するか、玄関に出しっぱなしですよね
でも、車で玄関に着くなり、番頭さんが迎えて下さり、ここからもう丁寧なサービスを感じられました
お城棟より 風呂・渡り廊下・遠くに山も見える
玄関で体温を測り、ロビーへ通され、名前、住所・連絡先などを記入します
この間に、今夜の部屋へ番頭さんが荷物を運んでくれています
お城のような狭間のある本館の部屋
しばらくすると若い女性の仲居さんが来て部屋へと案内してくれます
道中では、食堂や風呂の場所などを案内しながら、「今回は初めてですか花粉症は大丈夫ですか」などお上品に話かけてくれます(着物がかわいい)
離れ方面か
部屋に着くと部屋の鍵の説明や、食事時間の案内、質問など受け付けて、後は自分たちの時間です
今日は全40室のうちの15室が埋まり、60名ほどが宿泊しているそうです(日曜でも県民割のある春休みなので盛況)
正面玄関
今回は奥の棟の2階の本館・31番、昭和40年代の建築の部屋ですが、きれいに改装されていて、温かく快適な部屋で清潔です
こちらは従業員玄関か
今回のプランは、本館の「文化財見学ツアー」つきのプランで2名で、2食付の日曜日で1人・18700円
4月からは値上がりするので、セーフでした
(HP予約特典で共同湯無料券と厄除け箸つき)
玄関 格天井 木目のいい材を使用している
次の日の文化財プランが自分的にかなり得な感じでしたので、お値打ちでした
広縁も寒くなく、4畳ほどあり広いので、実際は本間は8畳ですが、12畳くらいの広さに感じます
玄関 ぶれたが老舗の玄関の貫禄
玄関からすぐの次の間6畳は使うことはほぼありません
寝るときに別部屋で寝たい場合に使用できると思います(いびきがうるさいとか、男女の友人同士とか)
全体図 かなり広い敷地に部屋が点在 ほぼ平屋
さっそく部屋についたら、館内散策です(旦那はテレビで野球観戦、人それぞれですが、BSがないのが彼は不満だったそう、wi-fiもないのが花屋のこだわり)
私は1人であちこち館内を散策しましたが、本当に広いですね(足腰が立つうちに)
本館 31番 8+6畳 広縁・WCつき
大広間の方まで行くとかなり歩くので、いい運動になります
なんせ敷地は6500坪もあり、その中に部屋が40室点在しているのですから
このときは工事をしていたが今は喫茶室の階段下
そういえば、館内施設としては、元喫煙室の場所に今は売店、喫煙室は今は仮の遠い部屋に、現在改装中の「若草風呂」の前の工事現場は、今後は宿泊者が使用できる喫茶店になるそうです
特別室 72・73番 近年改装
常に革新を続ける老舗の花屋、今来たからこそ見れたのが、特別室の72.73番、と桜御殿でした
ここを知ったのは17年前ですが、かえって今来て良かったです
貴賓室 「櫻御殿」 近年移築
とりあえず一周して写真を撮りまくり、部屋に帰ると、今度は風呂に行こうということで、そのついでに2人であちこちで写真を撮ることに
玄関・廊下・ロビーなどで写真を撮り、館内を探検し、それぞれ男女別の風呂へ
若草風呂 時間で男女入れ替え
この時間はまだ夕方で混みあう時間なので、女湯の「若草風呂」はけっこう人がいましたが、とりあえず入るだけ入り、露天風呂に行ったら(若草風呂脇のドアから外に出るのが近い)、運よく浴槽は貸切状態で数分入りました
露天風呂 男女別あり
かなり人の出入りがあり、湯の鮮度が悪かったので、いいかなと
部屋に帰ると、旦那が「男湯は貸切度が高かった。女性の方が今日は多いんじゃない」とのこと
国の登録有形文化財のプレート 歴史ある時計
今回の客層は残念ながら、春休みのせいか子連れしかいず、文化財の老舗なので落ち着いた客層かと思いきや、意外に家族連れが多かったです
ロビーにあった昔の大理石風呂とお寺の写真
宿の前に停まっている車も高級車は少なく、庶民の車で長野ナンバーが多かったので、例のケンミン割を利用しているのだと思います
それにしても何もわからない2歳から小学生がこんな高級旅館に泊まるとは贅沢だ
タイルが気になる昔の写真 丸見えよ
夜になると庭園に面した廊下は、白熱灯がついて、ランプのデザインもとても素敵で、別世界のような幻想的な空間に
廊下が外なので、夏は上田は35度になりますし、冬はかなり寒いと思いますし、虫とかもいると思いますが、デザイン力が最高なので、良いです
私も朝方歩いていたら、ふくろうの声がして、旦那に言ったら「それ効果音で、ボタンで音を出しているんだよ、それ担当の人がいてね」とか変なことを言っていました(爆)
大理石風呂前の大理石の手洗い場の蛇口をひねってみましたが、普通の水でした
もしかしたら源泉が出るかな、と思いましたが
この廊下が花屋の一番の特徴で、とても粋だと思います
風情ある渡り廊下
夜も更けると館内はひっそりと静まり返り、白熱灯の灯る廊下は自分だけタイムトリップをしたような幻想的な体験ができました
夜は幻想的でタイムトリップのできる廊下
そんな廊下を通って、18時には食堂の夕食会場へ
私は予約のときに、席をなるべく隅にして、子連れの方とは席を離してくれと書いたら、その通りにしてくれました
庭園の中を歩く 秋は紅葉がきれい
これは「なるべく」レベルなので、確実ではないですが、できる限り希望を聞いてくれます
食堂 夕食・朝食とも同じ席 本館
夕食会場はハーフティンバーな洋風山小屋風で、大正時代からある棟です
夕食は会席コースで1時間30分くらいかけて、ゆっくりと出されます
自分的には早く食べて部屋でゆっくりしたいので、この長さは少し辛かったので、今度こそは部屋食の部屋がいいです
でも味もよく、接客も良いですし、盛り付けもお上品で、量も良かったので、その点は良かったです
信州名物 馬刺し バラのような盛り付けが良い
ちゃんと席も密にならないようになっていましたし
ここはレストラン気分で楽しんだ方が良いかも知れません
旦那が追加料理で、1800円もする馬刺しと、550円のノンアルビールを頼みました
大理石風呂 22時から朝まで女湯に
部屋に帰ると、布団が敷いてあります
22時からお目当ての大理石風呂が女性時間になるので、頑張って起きておいて、22時に行ったら、貸切状態で独占タイムが10分あり、写真も撮れました
本館 外観
でもやっぱり夜よりも朝の方が美しいので、朝がオススメでした
この風呂に入りたくて花屋に来た部分もあるので、2回、朝晩で入れて良かったです
玄関から本館の客室エリアへの廊下
男性は、15時から21時45分まで、1日目の夕方から夜にかけて入れます
でも、24時間入れることを考えると女性時間の方が夜中分、長くてお得ですね
ロビーから渡り廊下エリアへの部分 鏡がレトロ
朝食は8時からで、自分たちでまた昨日の食堂の席にいきます
朝食も味も美味しく、量もよく、旅館の朝ごはんな感じです
またここでもわりにゆったりですが、布団はアウトまで敷かれたままでした
朝食 食堂にて同じ席で
自分たちはこの後、9時30分から別所温泉街を10時40分くらいまで散策しながら、共同湯3つを制覇する予定だったので、早目に会計をして(2名で税金込、ドリンク・馬刺し代で40120円)、温泉街へ
歴史ある大正ロマンなロビー ここに来たくて
この時点で車のカギを返してもらったのですが、歩きで行きました
実際、古い温泉街なので道は狭いしPはないし、段差があるので、歩きが良いです
11時から文化財ツアーなのでロビーで待ちます
宿でもらった(HP予約特典)共同湯無料券1回分は、大師湯で使用し、他150円の共同湯の石湯と大湯へ行き、宿に帰ってきました
11時から文化財館内ツアーがあるので、ロビーで待ちます
ロビーの机 これも職人さんの手作りだろう
他にもツアーの客がいるかと思ったら、ツアーはこの日は私たちだけで、贅沢にもうお客さんのいない館内を2人占めして案内してもらいました
高級旅館を2人占めして、特別室3室・ダイニング・食堂を説明つきで見せてもらえるのですから、本当にお得なプランです
普段は高いお金を出して泊らないと見れない3室を、一度に見れて説明つきで写真もOK
ロビー この部分は何があったのか
案内の係の方も、的確に質問にも答えてくれますし、説明もしっかりと建築の話をしてくれます
建築好きや、宿に興味のある方は大満足の40分のツアーです
ロビー 照明もレトロなかわいいシャンデリア
最後に食堂へ戻り、バーカウンターの横の応接セットでゆっくりと珈琲・紅茶を頂き、貸切状態の館内を後にしたのは12時少し前
今回は20時間くらいがっつりと滞在し、2人で40000円、最後は宿を貸切状態なら、超お得ですね
(今まであちこちで宿泊割引で浮いた分をつぎ込みました)
ロビー ピアノはありませんでした
私の誕生日のお祝いプランで、17年来の憧れの文化財旅館、まさか花屋に泊まれる日が来るなんて、夢のような時間でした(長生きするもんですね)
ロビー 誰かの書
ぜひ思い出に残る素敵な旅館なので、建築・文化財・温泉・レトロ好きの方におすすめですし、高級旅館なので、接客・サービスも良いので、オススメできますね
文化財・温泉・大正浪漫好きの方にもオススメです♪