☆撞木造りの豪農が並ぶ米沢街道の宿場町☆
場所・ 新潟県岩船郡関川村下関
電話・ 関川村観光協会 0254-64-1478
時代・ 江戸時代(1817)
竣工・ 渡邉邸 江戸時代(1817) 東佳苑 明治38年
構造・ 木造2階建て
料金・ 渡邉邸 600円、東佳苑 100円 9~17時
最終訪問・ 2007.07 温泉でその後再訪数回
*国・重文、名勝 「旧渡邉邸」
新潟県北部の関川村は東は山形県に接する山間の村で「えちごせきかわ温泉郷」や紅葉で有名な荒川峡を有しています
湯沢温泉に向かう橋から 荒川と飯豊山
新潟市内からも日本海東北道で1時間ほどと近く、清流のある大自然と100円で入れる共同湯があるので私も好きな村です
村の真ん中を通る荒川 山形へ続く街道沿い
村の中心をなす下関は荒川を中心に開けた盆地に位置します
米作りを主産業とする農村の中の町として徐々に完成していったといわれ、城下町の新発田市(しばた)から山形県米沢市に通じる米沢街道の宿駅として、また荒川船運の拠点としても栄えました
村役場前の大通り沿いには約400mの間に国・重文「佐藤邸」、県・文化財「津野邸」、国・重文「渡邉邸」(天明8年、1788)村・文化財「東佳苑」の4つの指定文化財が並びます
町並になっているので、ここは見どころで絵になります
「津野邸」 新潟県・指定文化財 外観のみ
「東佳苑」は明治38年、渡辺家の分家として建てられたものです。
個人的には「東桂苑」が(CAFEあり)古い旅館のようで気に入りました。
「東桂苑」 明治38年 渡邉家の分家 良い家
表玄関の破風の鬼瓦など当時の建築技術の粋を集めた木造2階建て、日本瓦葺寄棟造りとなっています
佐藤邸・津野邸は残念ながら非公開です
外観を見るだけでも苔蒸した茅葺の屋根は趣があります
渡邉邸は3000坪の敷地に国・名勝の庭園を有する豪農の館として著名で石置き屋根が印象的です(新潟県の豪農・豪商建築のテーマに記事あり)
佐藤邸・津野邸の茅葺屋根も豪壮な景観を呈しています
この通りには戦後まで水路が流れていました
近年、これを活かした歩道整備がなされています
街道は途中で折れ曲がり町並みの総延長は約1キロに及びます。
佐藤邸・津野邸・渡辺邸はいずれも「撞木造り」と呼ばれる独特な形態です
湯沢温泉 「湯沢温泉共同湯」(休業) 300円ほど
これは平入と妻入りの折衷型で2つの棟がT字型に直交しています
通りからは一見平入に見えますが下がって見ると奥側の棟が飛び出ているのがわかります
雲母温泉「かくれ里 清流荘」かけ流しのレトロ宿
下関地区全体に散見される撞木造りの町家を探して歩くのも楽しいです
2016年以降は「渡邉邸」の平成の大改修も終わり公開を続けています
雲母温泉 「雲母温泉共同湯」 なんと100円
「渡邉邸」は土間の大空間3000坪を誇る敷地に6棟の土蔵、茶室、遠州流による庭園(名勝)はわざわざ関西方面の石を使っており、贅を尽くした造りになっています
NHK大河ドラマ「藏」のロケ地としても知られています
毎年8月末の「大したもん蛇祭」(たいしたもんじゃまつり)では冬の間に藁で造られた大蛇が出る、大蛇伝説に基づいた祭が有名です
村の工芸品である「猫ちぐら」も何年も先まで予約が入っているほど人気です
高瀬温泉「かじかの宿 和らぎ荘」立寄り 500円
この渡邉邸や100円で入れる共同湯3つも(1つは300円ほど)地域の方のいこいの場となっています。
村内の温泉に泊まったり、共同湯に立ち寄ったりしながら町並散策なんて素敵かと思います
街道・豪農・古民家好きの方にもオススメです(^^♪