★能登半島の半ばにある内浦街道の旧宿場町★
場所・ 石川県鹿島郡中能登町高畠
電話・ 町教育委員会文化課 0767-76-2011
時代・ 江戸時代以降
構造・ 木造2階建て
最終訪問・ 2010.05 G・W
石川県の日本海に突き出た能登半島にあります
高畠(たかはたけ)は加賀から能登へ通じる内浦街道の宿駅として発展した宿場町で、高畠を中心とした小金家から小田中まで2キロメートル近くに渡って町並みが続いています
町並みを構成する家屋は建築年、様式が多様であり、切妻平入で2階の低い本格的町家や、切妻妻入りのあずま建て民家、農家風の入り母屋平入民家などが連なる変化に富む町並みが残っています
ちなみに道路の真ん中にあるものは「消雪パイプ」で、ここから雪が降ると地下水が流れ道路の雪を融かす雪国のライフラインです
関東から来た旦那は新潟に初めて来たとき「これ、何」と珍しそうにしていました
これと除雪車がないと2014年2月の関東の大雪大災害のようになってしまいます
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長閑な田園風景の続く能登半島の半ばにある町です
なんだか地元に帰ってきたかのような見慣れた田園風景の中、この宿場町は車道から1本入った旧道にあります
田園風景イメージ これは新潟県ですが能登も似てる
5月は水田に水が張られ一面の湖のようになる
住所を頼りに辿り着きましたが、この辺りは似たような民家が続くため「これが能登半島の町並みかあ」と思っていたら、それは佐渡島でも見たことがあるような風景でした
私の祖父祖母は佐渡島に住んでいるため、私も子供の頃から何度となく訪れていました
この能登半島と佐渡を結ぶものはそう、北前船です
なので佐渡島は新潟県よりも西日本の影響を強く受けていて、住宅も平入、言葉も西日本、「茶がゆ」という奈良県や
和歌山県で食べられている朝食が佐渡島でも食べられていたりします
私も子供の頃からこの佐渡島に行くと食べられる茶がゆが大好きでした
右側が佐渡島の「いごねり」 細く切って醤油で頂く
生ものなのでほとんど県内でしか出回らない貴重品
そして「いごねり」という「えご」という海藻をゼラチン状にして固めた郷土料理も福岡でも似たようなものがあるようです
一番、住宅で能登半島と佐渡島の見た目の共通点は黒く艶のある「能登瓦」です
重厚感のある能登の町家にさらに風格を増すこの瓦は冬の凍り付く寒さや雪で瓦が凍り割れるのを防ぐために塗った釉薬だと思うのですが。。。
新潟県でも北前船の寄港地の海沿い周辺で、県北の瀬波まで見られるこの瓦は能登半島とのつながりを示すものでした
佐渡島と能登半島には同じ「小木」(おぎ)という港町もあり、これは双方がつながっていた名残ではないかと、、、
世界遺産暫定候補 「佐渡金山」 遺跡のような旧選鉱所
世界遺産になって混む前に
(2018年)農業遺産も(記事)
能登半島の千枚田と佐渡島の農業は「世界農業遺産」に指定されましたが、TV等で紹介されるのはいつも能登半島の「千枚田」の方だけです
どうか佐渡島の方も忘れずに、世界遺産暫定候補の佐渡金山も訪れてみて下さい
能登半島の珠洲市と佐渡市の小木港を結ぶ舟便「高速船・あかしあ」もあるので周遊が可能です(北前船のルート)
そして小木港から直江津港便も出ているので、北陸新幹線でのアクセスも可能です
町並み・街道歩き・建築好きの方にもオススメです(^^♪