失われた原風景を求めて
☆はじめに☆
レトロ・古民家ブームが浸透して久しい昨今
発展から取り残されたその結果、美しい古い町並が残された田舎の町はそれを町起こしの材料にして頑張っています
中にはさびれるまま静かに暮らす町もあります
それはそれで鄙びて良いです
ある人は「そんな古民家や温泉の趣味なんて年寄り臭い、老後で十分じゃないの」といいます
(もうその人は、その言葉の15年後には亡くなりました、
後半7年は寝たきりでした、やはり老後では時間がないのです)
しかし、です
私が高齢者になるあとウン十年後
そもそも生きてるかもわかりません
年金もないかもしれないし、健康でないかもしれません
その上、今の町並は残っているでしょうか
田舎の古い民家の住民はだいたい高齢者です
少子化、過疎化の波の中継ぐ人がいなければ、その方がいなくなった40年後、その家はあるでしょうか
そんな焦りから私はドライバー担当の旦那と当時の愛車のvivio bistoroを駆って海辺の漁村へ、山間の集落へと駆け付ました
現地へ着いてみると人が見当たりませんし、私たちのような若者が見当たらないことも気になりましたが、私は記録を残したいため夢中でシャッターを切りました
この瞬間にも古い建物は取り壊されたり、または自然災害等により、どんどん無くなって来ています
だからなおさら愛しくなります
目の前のこの建物も来月にはもう無いかも知れない。。。
そんな消えゆくものが放つ最後の輝き。。。刹那的な美しい魔力に取り憑かれていきました
日本古来の文化「侘び寂び」は「鄙び」に通じるものがあり、日本人の本来の文化だと思います
古い町並や建物の中に身を置くとき、想像してみてほしいです
自分が今立っているこの場所は、長い時間が流れただけで、昔の人が見ていた景色と変わっていません
昔の人も同じようにこの場所で泣き笑い、そして恋もしていました
今にもその角から昔人たちが出てきそうです
(霊感はありません)
そうしたとき、タイムトリップした気分になれます
ぜひ、古い町並や建物を訪ねタイムトリップしてみてほしいです
大型ツアーバスが乗り付けるような一部の一大観光地化している所は別として古い街は落ち着いた大人の雰囲気で訪れた人を優しく包みこんでくれます
そういった街にいると、とても癒されます
土地の人に親切にされたらなおさらです
伝統の町並の魅力はもちろん現代の建物にはない技術や様式などもありますが、そんな精神的な魅力が潜んでいます
*上の写真は2010.10の岩手県陸前高田市の古民家です。
半年後この古民家は大津波で流されてしまいました。
私の大好きなつげ先生の本
この話に出てくる温泉にもけっこう行ったりしています
鄙びた温泉好きの方には有名な先生です
読んでない方はぜひ一度、読まれてみてください
独特の世界にハマる方はハマります