野村克也『強打者列伝』 | 流れに任せて雑然と

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2月1日、プロ野球が一斉キャンプイン!


この時期は野球ファンにとっては楽しい。どこのチームにも希望があって、来るべきシーズンに向けて、期待が高まり胸が躍る。


30年来の野球ファン(バカ)であるワタクシも同じ。うーん、シーズンが楽しみだなぁ。


昨年は仕事も忙しくて、あまり野球を入り込んで観られなかった。スタジアム観戦はもちろん、テレビ観戦も例年に比べて少なく、寂しいシーズンだった。


今年は、ちと気合い入れて観ようと思います。可能な限り、野球バカを全うしようと。



そんな想いを煽ってくれたのが本書。


野村克也さんが、プロ野球80年の歴史において、燦然と輝く強打者たちについて綴ったもの。


独自の視点は、「さすが」と思わせるものあり。技術的な部分のみならず、精神的な部分というか、人間として中心選手たりえたか、という評価基準は、野村さんならではのものだろう。


今回の強打者の定義が、「クリーンナップトリオ(打順3~5番)の一角を10年以上務めたこと」を原則にしている。


タイトルや記録のみならず、中軸選手として活躍し続けたことを重視し、様々な選手について語られていて、読み応え十分だった。


野村さんの本を読むたびに、「この人は野球が好きなんだなぁ」と実感する。


好き故に、素晴らしい選手を讃え、至らない選手には厳しい。特に、「もっとこうすれば」という指摘は、厳しくも優しいと感じる。


本書でも、田淵幸一と清原和博に対する表現が印象的だった。


二人とも天性の強打者である。少し考え方を変えられていれば、もっともっと凄い記録を残したのに・・・


溢れる才能を惜しみ、野球の深さを知るが故の、二人への言葉だった。


最近、野村さんは新書をどんどん書いている。


今年80歳になる。自身の愛する野球について、もっともっと語りたい、もっともっと伝えたい、という想いが文章に込められている気がする。


これからも元気で、まだまだいろんなことを語ってほしい。どんどん著作を出してほしい。応援したいと思う。



何人もの打者を挙げる中で、ラストを飾ったのが日本ハムの大谷翔平選手。


野村さんは、最初「二刀流」に反対だったという。昔ならいざ知らず、今の時代のプロ野球でできるはずがない、むしろバカにするな、と。


しかし、その考えは大谷のプレーを見て一変したという。


投手でも野手でも「10年に1人」の逸材。今は「最多勝とホームラン王を狙え!」と応援しているそうだ。


しかも、大谷の謙虚な人間性を含めて高く評価しており、「老後の楽しみができた」と喜んでいる。


このラストを読んで実感。


ああ、この人はやはり野球が好きなんだ。。


好きだからこそ、素晴らしい選手に対し、それが常識とは違うものであれ、世代の違うものであれ、純粋に「良い」と思って、楽しめるのだろう。


いろんなことを言われる人だけど、「野球バカ」であることにおいて、この人以上の人はそうはいないと思う。


本書も実に楽しく読めた。


近頃、さすがに著作が多いので、似たようなエピソードを書いている本も多くなっている気がするけど、それでも僕は野村さんの本を今後も読むだろう。


さて、ますますシーズンが楽しみになった!


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