佐々木宏『新訳「ドラえもん」』 | 流れに任せて雑然と

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映画「STAND BY ME ドラえもん」、ヒットしているみたいですね・・・観たいなぁと思いつつ、なかなか行けそうにないのですが。


3Dのドラえもんに興味があるわけではなく、この映画で取り上げているのが、「ドラえもん・ベストアルバム」とも言える7本の作品をチョイスしたものであり、しかも制作サイドは「原作を読んでいた70年代の子ども」、すなわち「ドラえもんを卒業した大人」に観てほしい、という意図で作ったというから。


僕はずっと藤子・F・不二雄先生のファンだけど、やはりドラえもんを卒業はしていたと思う。


懐かしいし、今も好き。でも、距離は空いていた。


誰もが通っているはずだけど、きっと最近は離れていたであろう、多くの大人たちへ・・・そういう制作サイドの想いに、僕は大いに惹かれているのだ。


そんな映画の原作本であるという本書。


7本の作品を映画の順に並べ、間に文章で「新訳」としてドラえもんの独り語りで繋いだ。ところどころ、映画の絵も加えて。


まず、ベストチョイスとも言える、原作7本の力は圧倒的!


ドラえもんの中でも、「泣ける系」のお話が揃っていて、改めて読んでも胸が熱くなる。


そして、問題の新訳・・・これは好き嫌いが分かれるだろう。


ドラえもんが、「ホントはさっさと未来に帰りたかった。でも・・・」という感じの語りなのだが、これが新訳としてベターかどうかは分からない。


でも、映画の繋がりの意図を、敢えて考えるならば、のび太としずかのラブストーリーであり、のび太とドラえもんの友情モノであるという、2つの構図をどう表現するかっていう部分なのかもしれない。


「しずかとの結婚」という、のび太の人生目標とも言える結論を目指す物語であり、ドラえもんはそのためのサポート役。


だけど、いつしか「サポート役」という立場を超えて、二人は人生のパートナーになっていくのだ。


そうなった上で、訪れてしまう「終わり」。。


ドラえもんは、サポート役として未来からやってきた。いつかは必ず帰るときが来る。幸せな日常は、いつまでもは続かない。


監督の山崎貴さんは、「当たり前のように見える『日常の風景』がどれほど貴重で尊いものであるかということを、逆に照射できればいいなと思っています」と書いている。


大人だからこそ、この意味、重みに感じるモノがありますね。。



・・・ドラえもんの話を本気でし始めると終わりがないので、この辺にしときます。


ただ、ドラえもんの原作を読めた世代であることは、ずっと誇りに思って良いことかと。


本書もたまに、読み返そうと思います。



(写真)

装丁も美しいですね。中にもいろいろと工夫があって、なかなか楽しい一冊になっています。


そして、挟んであったしおりもドラえもん!大事にしようと思います。


新訳『ドラえもん』/佐々木 宏
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