幼稚園か小学校1年生か、そのぐらいの頃の写真で、僕が「横浜大洋ホエールズ」の野球帽をかぶっているものがある。
濃紺に「W」の文字が白で入った、実にシンプルなデザイン・・・子ども心に「何か暗いなぁ」という感覚を持っていた記憶が残っている。
当時神奈川県に住んでいたからだろうか。親が大洋の帽子を買ってくれたのだ。
まだ、プロ野球というものを何となくしか分からなかった僕は、何となく大洋ファンになった。いや、ファンというほどでもなく、「どのチームを応援するの?」と聞かれたら、「大洋」と答えるレベル。
うすい記憶の中で、僕が最初に関心を持ったプロ野球のチームが大洋だったのだ。
その後、様々なチームのファンを経て、2年前から「日本ハムとDeNA」をひいきの球団ということにしている。
僕は12球団、特にアンチとかはなく、どこのチームも観るスタンスではあるけど、「敢えて言うなら」として、この2チームを挙げる。
日本ハムは、上京してからずっとファンで、一時期はかなり熱心だった。
DeNAは、横浜がDeNAになった2年前から、少しずつ注目するようになった。横浜に住んでいるということに加え、親会社が変わって少しチームの空気も変わる感じがしたということが大きい。
相変わらず弱い。だけど、何となく良い方向に向かっている気がして。中畑監督も明るいし。
そして今シーズン、僕の中で日本ハム以上に応援しようという気持ちになっている。
弱いチームだけに、何とかして買ってほしいという願望も強くなるためか、熱が入るのだ。
というわけで今年、DeNAベイスターズに最も注目してプロ野球を観て行こうと考えている。
村瀬秀信さんの書いた『4522敗の記憶』は、サブタイトルが『ホエールズ&ベイスターズ涙の球団史』とあるように、大洋~横浜~DeNAと、歴史を刻んてきたチームの道のりを描いたもの。
「1998年の日本一」を大きな分岐点とした構成になっていて、そのシーズンの話と、それ以前の歴史と、それ以降現在に至るまでの軌跡という感じで、まとめている。
この本は相当アツイです。
村瀬せん自身が子どものときからの筋金入りのファンで、ほとんどがBクラスという弱小チームに対する愛であふれている。
やや自嘲気味の文章が混ざるのも、このチームのファン故か・・・
4522敗は、2012年シーズンまでのチーム通算敗戦数。12球団トップのこの数字が物語るように、とにかく弱くて弱くてっていう歴史なのだ。
何で弱いのか。そして、弱くてもどうして応援してしまうのか。嫌いになれないのか。
まさにファンの気持ちで書いてあるようで、この想いは強いですわ。
強くなれないのには、いくつもの理由がある。
チーム作りに一貫性がなく、フロントの場当たり的な補強や弱腰ドラフト、監督を2年ごとにコロコロ変えること。
なかなか勝てないことで、選手たちも「負けぐせ」がついてしまい、諦めずに戦う粘りがなく負けがかさんで、負けぐせがより強くなるという悪循環。
どの時代の選手も異口同音に語るのは、「練習はどこにも負けないぐらい真面目に必死にやっている」ということ。
それでも、勝てないのは何故かっていう・・・ファンとして必死に答えを探しているような本である。
チームへの愛が行間から溢れている。DeNAに注目し出したワタクシに、ファンとしての心構えを教えてくれるような気すらした。
村瀬さんは僕と同い年。だからこその共感もあるだろう。野球を観てきた時代が同じというのは、感覚の共通点も異なる点も、どちらも興味深い。
僕は多分、彼ほど熱狂的なファンにはならない。1球団にグッと肩入れするスタンスではないから。
だが、このチームを応援する人の考えに触れられた気がして、また違った観方ができる気がしている。
今シーズン、しっかり観ようと思う。
DeNAに変わって3年目。真価が問われる大事なシーズン。たくさんの熱いファンがいることを支えに、何か期待できる戦いをしてくれ!!
(写真)
昨年撮影した横浜スタジアム外観。
DeNAは、チームの歴史にある程度配慮がある。横浜にも根付こうとしているし、長年のファンを大事にしようとしている気がする。
スタジアムのロゴ、「濃紺に白字」って、昔の横浜大洋のカラーを感じさせるんだよね。
子どものころは、「暗い」と感じていたあのデザイン、今はスタイリッシュで好き。
DeNAに今後もチームの良き文化を継承してほしいものです。
