先週の金曜日、学生時代の友人と二人で飲んだ。
場所は新宿。
金曜日夜の新宿は、物凄い人の波!!
僕は正直、この街はどうも苦手だ。
学生時代から、買い物や飲み会でよく利用していたし、20代の頃は、休日に1人でぶらつくことも多かった。
だから慣れてはいるけれど、どうにも人の多さというか、「狭いエリアでゴチャゴチャしている感じ」にくたびれてしまう。
そんなイメージがあるにも関わらず、時々は行ってしまう。不思議な魅力がこの街にはある気がする。
そして歌舞伎町・・・ここは何しろきな臭く、客引きも多いし、怖そうな人もいるし、ゴミゴミしているしで、まあ、苦手ですわ。
でも、新宿と言えばやっぱり歌舞伎町なんだろうと思う。ここから発せられているエネルギーは、東京のどの街にもないような、得体の知れない「臭い」がある。
多分この先も、歌舞伎町を得意になることはないだろう。ある程度の距離をおいておくだろう。だけど、歌舞伎町は、何となく気になる場所であり続けると思っている。
『純平、考え直せ』は、歌舞伎町が舞台。
21歳のヤクザ・純平が、鉄砲玉を命じられ決行するまでの三日間を描いた物語。
純平は組のためにというか、直属の兄貴である北島のために、そして自身の男を上げるために、この役目を全うしようと心に誓う。
決行すれば自首してしばらくは刑務所に入るので、シャバでいられる三日間は、自由が与えられる。
短いわずかな時間だが、何故かその期間で純平は、様々な人に出会い、頼られたり好かれたり。それまで誰かから大事にされるようなことがなかったのに・・・
そういうリアルな繋がりに加え、ネット上でも純平のことは話題になっている。知り合った女性がネットに書き込み、掲示板では「純平、考え直せ」といった言葉をはじめ、純平をネタに盛り上がっている。
純平は、歌舞伎町で名を上げたかった。みんなに注目されたかった。その世界で一目置かれたかった。
そのための決行なのだが、それまでの三日間に実は彼が目指した状態が一部出来上がったのだ。
そして、ネット上の、いわば「偶像」として純平に注目した人々の無責任さと、リアルな人々からの温度感あるアプローチとのコントラスト。
純平の生き方や考え方は、決して美しくないし褒められたものじゃないけど、どこか切なくて寂しい。
注目されて名を上げて・・・それが全てと思っていた純平が最後に何を思ったのかな・・・
そんな余韻が残る小説だった。。。軽快で読みやすいけど、最後に寂しい感じです。
歌舞伎町に感じる「臭い」って、実は派手さの裏に隠れた寂しさなんかもしれません。。
薬師丸ひろ子さんのデビュー映画・『セーラー服と機関銃』も、確か歌舞伎町が舞台だった。
あの映画もヤクザの話だったけど、面白かったよなぁ。。
歌舞伎町、得意にはなれんけど、ここを舞台にした物語はけっこう好きです。
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