マウスの誕生日 | ペコちゃん

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12月9日の記念日は「マウスの誕生日」です。ネズミではなく、パソコンのマウスです(笑)「IT25・50」シンポジウム実行委員会が制定しました。「IT25・50」とは、「インターネット商用化25周年」&「ダグラス・エンゲルバートThe Demo 50周年」の意味です。日付はデモンストレーション「The Demo」が行われた日から2018年(平成30年)に正式に記念日に認定・登録されました。日本時間で2018年12月10日(月)に慶應義塾大学三田キャンパスにて記念シンポジウムが開催されました。

日々のパソコン操作で、欠かせないのが「カーソル(マウスポインタ)」。 そのカーソルを操る機器が、皆さんご存じの「マウス」です。 エンジニアはもちろん、小学生まで、自由自在に操っていますね。 このカーソル(マウスポインタ)とマウスは、いつ作られ、どのような変遷を辿ってきたのでしょうか? この記事では、マウスの歴史とカーソルの歴史を辿っていきます

1968年(昭和43年)12月9日、アメリカの発明家で「ITの父」ダグラス・エンゲルバート(Douglas Engelbart、1925~2013年)によりマウスやウインドウ、ハイパーテキストなど、パーソナルコンピュータ、インターネットの歴史の出発点ともなるデモンストレーション「The Demo」が行われました。

 

ダグラス・エンゲルバートさんはマウスの他にも「ウィンドウ」「ハイパーテキスト」「ネットワークコンピュータ」などを発明してきた凄い方です。

中でもマウスは、それまで専門家しか操作できなかったコンピュータを誰もが操作できるようになる画期的なもので、その後のIT文化の基盤ともなっています。記念日はそのマウスの誕生日として「The Demo 50周年」を祝い、「ITの過去・現在・未来」について考える日とすることが目的です。

1967年(昭和42年)、エンゲルバートはマウスの特許をアメリカで申請し、1970年(昭和45年)に取得しました。マウスが開発されたのはその数年前で、エンゲルバートのアイデアに基づいてビル・イングリッシュが設計・開発。その特許では「X-Y position indicator for a display system」(表示システムのためのX-Y位置指示器)とされており、金属ホイールを2つ持つ木製のマウスでした。

「マウス」と名付けられたのは尻尾に相当するコードがありネズミに似ていたためです。ちなみに、マウスの移動の単位は「ミッキー」であり、ミッキーマウスに由来するとされます。

 

「カーソル(マウスポインタ)」は、当初からその名前ではありません。当初の名前は、なんと「バグ」。エンゲルバートが、「バグ」と名付けたのですが、この名前は定着しませんでした。結局、ラテン語で「走者」「競争者」をあらわす「cursor」にちなんで、「カーソル= cursur 」となりました。


そんなエンゲルバートは、第二次世界大戦中にアメリカ海軍に徴兵され、レーダー技師として勤務。その経験から、「ここにないものをモニタ上で表示できる」ことを、エンゲルバートは感覚で覚えていったのです。

終戦後は、コンピュータ開発の現場へ勤務したエンゲルバート。そこで数多くの発明をし、軍事機密の存在だった「コンピュータ」を、一般の人たちでも扱えるようなものへと変えていきました。私たちが、パソコンを直感的に使えるのは、エンゲルバートのおかげというわけですね。

底には、縦軸と横軸を感知するための車輪が、タテヨコに1つずつ設置。「左クリック」と「右クリック」は、この当時にはなく、ボタンは1つだけでした。このように、初代マウスは、かなりシンプルな構造だったわけです。

現代のマウスのケーブルといえば、指側の前方から出てきますよね?初代マウスでは、なんと手首側からケーブルが突き出ていました。この形が、動物のネズミに似ていることから、「マウス=mouse」という名前になったのです。

画面上の「カーソル」と、自分が持っているテーブル上の「マウス」が連動して動くということに、多くの人が驚愕しました。「画面の上のカーソルをマウスで動かす」と言われて、直にモニタにマウスを押しつけるというコント。なんか見たことあるような気がしますね(笑)そんなウソみたいなシーンが、世界中のパソコン教室で繰り広げられることになるのは、この約20年後のことです。

しかしエンゲルバートは、ロイヤリティーを1ドルも受け取っていません。マウスが誕生した1970年のコンピュータといえば、まだまだ「電子計算機」のことで、軍事施設や大企業の奥深くで使用されるもの。当然、その時代では、マウスの需要が全くなかったのです…!

個人で使える「パーソナルコンピュータ」が実用化されたのは、1970年代後半。スティーヴ・ジョブズが、史上初のホームコンピュータ「Apple」を制作して、バカ売れした時代です。

 

その後、パーソナルコンピュータの進化にともなって、マウスは必需品になっていきます。ところが、なんと、広く普及する前の1987年に、マウスの特許が切れてしまったのです…!
時代を先取りしすぎて、特許が切れるとは…なんか報われませんね。しかし、切れていたからこそ広まった可能性もあるかもしれません。

 

●ボール式(第1世代)
NEC PS/2接続 ボールマウス M-SBJ96NEC PS/2接続 ボールマウス M-SBJ96


1990年代ごろまでは、底面のボール型センサー(マウスボール)で動作を検知する、「ボール式マウス」が広く使われていました。「Windows 2000」が出るまでは、皆さん「ボール式マウス」を使用していた記憶はありませんか?木の箱に車輪がついたような初代マウスと比べたら、大きな進化を感じますね!

 

ただ、定期的に分解して清掃しなければ、ゴミが詰まってマウスが動かなくなるなど、手間がかかる難点も。買い替えるにも、コンピュータ機器やマウスも高価なので、なにかと負担が大きいのがデメリットでした。

●光学式(第2世代)
サンワサプライ 静音有線光学式マウス MA-122HBKサンワサプライ 静音有線光学式マウス MA-122HBK


1980年代に開発されたのが、非接触式センサーで、場所移動を感知する「光学式マウス」。ボールはなく、底面のセンサーで場所移動を感知し、ポインタを動かします。これにより、マウスボールのつっかえにイラついていた庶民たちへ、新しい風を吹きこみました。

 

この「光学式マウス」が、一般に普及しはじめたのは、1999年発売のマイクロソフト社製品によって。ただ、当時の「光学式マウス」は、専用のマウスパッドが必要だった上にとても高額でした。デメリットとしては、透明なガラス板の上や光沢面に接すると、カーソルが動かなくなったり、動作が不安定になります。

●レーザー式(第3世代)
エレコム マウス 有線 Mサイズ 3ボタン USB レーザー ブラック ROHS指令準拠 M-S2ULBK/RS


2004年に誕生したのが、透明なガラス天板のテーブルでもマウスパッドなしで使える、「レーザー式マウス」。ロジテック社が、赤外線レーザーを使用したマウスの開発に成功したのです。

しかし、「レーザー式マウス」は、「リフトオフディスタンス」が大きいという重大なデメリットが。リフトオフディスタンスとは、マウスを持ち上げた際に、マウスポインタ(カーソル)が遠くへ移動する現象のこと。ちょっとマウスを持ち上げて置き直すと、「あれ!カーソルどこ行った!?」とパニックになる光景が、あちこちで見受けられました。

●青色LED式(第4世代)
サンワダイレクト Bluetoothマウス 超小型 充電式 Bluetooth4.0 ブルーLED ブラック 400-MA074BK


2008年には、第4世代となる「青色 LED 式マウス」が、マイクロソフト社から誕生しました。「青色 LED 式マウス」では、リフトオフディスタンスが起こりづらく、動作検出精度が高いのが特徴です。もちろん、マウスボールもないので、手間やイライラもありません。

ちなみに光学式とレーザー式は、マウスの底に赤い光がチカチカしていたものでしたが、「青色 LED 式マウス」では底面の光が青くなりました。ここまでくると、令和の私たちが知っているマウスに、かなり近くなってきましたね。ただ、「青色 LED 式マウス」も、透明なガラス天板のテーブルでは課題が残ります。

●暗視野顕微鏡レーザー式(第5世代)
エレコム マウス ワイヤレス (レシーバー付属) Mサイズ 8ボタン レーザー 握りの極み ブラック M-XGM20DLBK


2009年にロジテック(ロジクール)から誕生したのが、第5世代である「暗視野顕微鏡レーザー式マウス」。「暗視野顕微鏡レーザー式マウス」では、これまで課題となっていたガラス天板の上でも、難なく使うことができます。もちろん、非常に精度も高く、マウスの進化が最も感じられる代物。「マウスパッドがないとマウスが反応しないから」というのは、昔のことになりつつあるんですね。
 

ここまで来るのに、エンゲルバートが木の箱と車輪でマウスを作ってから、約40年が経ちました(笑) さらなる進化系として、パソコンにタッチパネルがついているのは一般的になりましたし、キーボードを腕に表示してタッチするハンズフリーの入力デバイスや、空間に映像を表示させる出力装置など、入出力デバイスの仮想化も進んでいます。

 

将来は様々な場面で、「何も持たず、何にも触れないまま、モノを操作する」「本来とは異なる場所、時間帯に同じことを体験する」といったことが可能になります。つまり分かり易く言えばスマホのハンズフリー機能がパソコンにも組み込まれ、「持たない」「触れない」でも動かせる時代が直ぐに来ると思います(笑)進化のスピードについてゆくのも大変です~

 

本日も来て下さって読んで頂きありがとうございました。心より感謝しています。