昨日、高校時代からの友人、K君からFacebookのメッセージが届きました。


この「K」というのは、先日の七夕の日に書いた高校時代の文化祭の記事「スノー、ボーイッシュについて考える」のなかで、僕が劇の監督に推薦した親友の事なんです。


今や超大手カード会社の重役さん。高校の頃から、文学、映画、美術、音楽など、芸術関係に驚くほど造詣が深く、企画力とか、発想力が天才的に豊かな男なんです。大学で専攻していたらしくて、フランス語がペラペラなんですよね。


長らくニューヨーク勤務でアメリカにいましたけど、今は東京に家族で暮らしてるんです。僕と同じく都会が嫌いらしく、時々、ブツブツ文句を言いながら。


太宰治の、あの頬杖ついた写真あるでしょ。あれを見るとK君を思い出しますよ。雰囲気が似てるんですよね。


いつも少し物憂げな、「なんとか生きてるよ」という感じのメッセージを送って来ます。


今回も「騙し騙し、仕事を頑張ってます。」みたいな。スゴい人なんですけど。僕から見たら。


夏休みで、滋賀県甲賀市の実家に帰って来ているそうです。


このK君、前にこのブログの「スノー、得心する」に書いた25年前に若くして白血病で亡くなったサッカー部の親友、さっちゃんと幼なじみなんです。(ちなみに時々このブログに出てくる建築家のU君も。)


それでね、お母さん同士も仲良くて、さっちゃんのお母さんが家に来られて、3人で2時間ほどお話ししたそうです。


そうなるとやっぱり、さっちゃんの話になりますよね。


その時さっちゃんのお母さんが、「スノー君がこのあいだ励ましの電話をくれて感動したんよ〜。」って言ってくれたそうなんです。


「スノー、得心する」の中で書いた、あの電話の事です。


あの日、僕はすごく落ち込んでいて、自分のためにさっちゃんの墓参りをして、23年ぶりにさっちゃんの吸ってた煙草を吸い、自分のために、声が聞きたくて、さっちゃんのお母さんに電話をしたんですけどね。


そして、去年のお盆にK君がさっちゃんの墓参りに行ったとメッセージをくれたとき、「いつも綺麗にしとかはるやろ。さっちゃんのお母さんやと思うわ。」って僕がK君に言ってたのを伝えてくれたそうで、お母さんが感激していたと。


なんか、嬉しかったなぁ・・・。


でも「昔と変わらず元気やったけど、もう80歳やて。時間はどんどん過ぎて行くなあ・・・。」って。感傷的に。


それでね、高校の時、映画マニアのMっていう共通の悪友の家にKと2人で泊まりに行って観せてもらった映画「カサブランカ」の懐かしい主題歌「As Time Goes By」を贈ったんですよ。


当時、「カサブランカ」に感動して、しばらくはKとその話ばかりしてました。


あれが沢田研二が歌ってた「ボギー」か。カッコ良かったなぁ。


イングリッド・バーグマン、綺麗だったなあ。そんな事とか。


この歌も、黒人歌手のサムの真似をして、Kと2人でよく歌ったモンですよ。



You must remember this

A kiss is just a kiss

A sigh is just a sigh

The fundamental things apply

As time goes by...


忘れないで

くちづけはくちづけ

ため息はため息でしかないけど

大切な事は何も変わらない

時がながれても・・・




それでね、そのあとに。


「そんな、あっちゅう間の人生で、アンタに出会えて良かったよ。」って書いときました。


へへへ、だいぶキザですね。いつもは冗談ばっかりですけど、こういうのも分かるヤツだから、たまにはいいか。(笑)


今年は珍しく盆休みが長いから、飲もうや。って言ったんですけど、もう明日東京に戻るって。


いつもそうなんですよ。困ったヤツだ。もう何年会ってないかな。



でもまあいいや。



大切なことは何も変わらないですから。


時が流れても・・・ね。




(写真は2010年7月撮影。滋賀県東近江市の近江鉄道です。K君もさっちゃんもU君も、草津線っていう、こんな単線の鉄道で通学してました。)