【ロンドン時事】デンマークのマルグレーテ女王(83)が即位52周年の節目に当たる14日、退位した。2022年9月にエリザベス英女王が死去した後は、欧州の存命の君主で最も長く在位し、世界でただ一人の女性君主だった。<下へ続く>

昨年末の演説で退位を表明した女王は14日午後(日本時間同日夜)、首都コペンハーゲンのクリスチャンスボー城で開催の国家評議会で退位宣言書に署名。長男のフレデリック皇太子(55)がフレデリック10世として国王に即位した。新国王にはオーストラリア出身のメアリー王妃(51)との間に2男2女がいる。

 女王が生まれた1940年当時は男子にしか王位継承権がなかったが、女子の王位継承を可能にした53年の法改正で継承順位1位になった。父親のフレデリック9世の死去に伴い、72年1月に31歳の若さで即位した。
 女王は衣装デザインや舞台芸術、イラストなど多才な芸術家の顔を持ち、飾らない人柄で国民の人気も高かった。日本の皇室とも親交が深く、90年に天皇陛下(現上皇さま)の即位の礼に参列したほか、国賓として2度訪日している。





デンマークで、生前譲位が行われるのは 約900年ぶりだそうです。