天皇陛下 賢所で「退位の礼」ご報告

 天皇陛下は30日午前、皇祖神の天照大神(あまてらすおおみかみ)をまつる皇居・宮中三殿の賢所(かしこどころ)で、同日午後に「退位礼正殿の儀」の実施を告げる「退位礼当日賢所大前の儀」に臨まれた。午後5時から皇居・宮殿「松の間」で行われる退位礼正殿の儀で、在位中最後のお言葉を述べられ、同日をもって譲位する。
 陛下は午前10時過ぎ、天皇のみが着ることが許される祭儀の正装「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に身を包み、三殿中央の賢所の回廊に姿を見せ、笏(しゃく)を手に御簾(みす)の中に入られた。拝礼の後、退位礼正殿の儀を実施する趣旨の「御告文(おつげぶみ)」を日本古来の大和言葉(やまとことば)で読み上げられる。
 国事行為として行われる同日夕の退位礼正殿の儀は、計11に上る譲位関連儀式の最後となる。天皇、皇后両陛下が松の間に入室されるのに続き、側近が「三種の神器」の一部である剣(けん)と璽(じ・勾玉=まがたま)などを「案(あん)」と呼ばれる台の上に安置。安倍晋三首相が感謝の意を伝えた後、陛下がお言葉を述べられる。
 憲政史上初の儀式について、政府は憲法との整合性にも配慮。陛下が平成元年1月9日、国民の代表に初めて公式に会った「即位後朝見の儀」を参考としたが、陛下が首相より先にお言葉を述べられた場合、「自らの意思で譲位する」とみなされる可能性があるため「朝見の儀」とは順番を逆とした。退位礼正殿の儀には皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻をはじめ、女性を含む成年皇族方が陪席される。

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