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山と渓谷 5月号
 
上高地だけでなく、北アルプスを愛する人々には一生の宝となるような「山と渓谷」5月号が4月15日に発売されるのに先立ち、本日編集部より私宛に見本誌が送られてきました。
 
色鮮やかな上高地や北アルプスが詰め込まれた5月号は、とじ込み付録として詳細な散策マップも付いており、上高地を愛する人や登山者だけでなく、これから上高地を訪れようとする人にも読んでいただきたいお薦めの一冊です。
 

本日見本誌が届きました

3冊入っていました

目次
渡辺(ホームレス)画伯のページ

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私の撮した写真と経歴
 
私が上高地を初めて訪れたのは昭和49年のことで、それからでも50年の歳月が経過しているものの、渡辺勝夫さんは昨年まで64年間にわたって上高地の穂高を描き続けており、上高地では一番の有名人と言っても過言ではありません。
 
私と渡辺画伯が出会ってから20年ほど経過しましたが、私が発信するヤフーブログで「ホームレス画伯」として紹介したところ、海外からもホームレス画伯を訪ねて上高地を訪れる観光客や登山者も出現するようになりました。
 
私が初めて出会った当時は、小梨平キャンプ場の真ん中に、上高地は「世界の交差点」と記した大きなテントで5月から半年間生活し、雨天の日以外は毎日河童橋のたもとに油絵のキャンパスを立てて穂高を描いてきました。
 
四年前に上高地でクマによる人身事故が起こり、テント生活は危険なため小梨平のケビンに住まいは変わったものの、テントより居心地が良いため、4月の開山式から11月まで滞在して絵を描き続け、最近は「焼岳も書いて欲しい」との要望から、昨年は河童橋から梓川の下流へ移動し積極的に描いていました。
 
今年2月に山と渓谷社の編集者から渡辺さんを取材したいと連絡が入り、千葉県旭市の自宅へ連絡すると、「3日前に目が見えなくなり救急車で運ばれた」と、銚子の犬吠埼の絵を描いている時に失明したことを知りました。
 
今年は上高地65年目に入ると、過去にない創作意欲を聞いていただけに言葉がありません。
 
世の中には多くの上高地の油絵が出回っていますが、上高地の現地に滞在して描きあげられる油絵は渡辺さんだけで、上高地を愛する執念はすさまじく、これからも渡辺さんに代わる存在は出てこないと思われます。
 

雑誌の中身

野鳥や花々も

 
私がヤフーブログに発信したことと、夏休みには家族と長期滞在するようになったことから、我が家のテントは渡辺さんの隣に設営し、家族ぐるみの近所付き合いが始まり、千葉県の渡辺さんの自宅も3回訪れました。
 
息子が接骨院を開業すると聞いて、大きな油絵を記念にいただいており、その後にガンに罹患した息子や93歳となった私の母親の体調をたえず心配していただき、千葉県のご近所さんとして身近な存在だっただけにこれからの上高地行きも寂しくなっていきます。
 
最近は私の車が青ナンバーのタクシーのため、上高地で生活していく物資や食料も運んでおり、来月の13日に上高地を訪れる渡辺さんと荷物を搬出すると、私と渡辺画伯の上高地の歴史も幕を閉じることになります。