淀から | よどの流れ者のブログ

よどの流れ者のブログ

『源氏物語』『紫式部日記』『紫式部集』の著作者 紫式部について考えたことを書きます。 田川寿美のファンです。

 

上の写真は京都市伏見区淀のマンションの北側ベランダから見た比叡山・東山連峰で眼下に淀川が流れています。川の流れはいつも緩やかで流れているのかよくわからないことがあります。見ている自分が流されているような錯覚にとらわれることもあります。

 

淀川の上流は宇治川で、写真では比叡山の方から川が流れてきているように見えますが、いま見えている川の流れの少し向こうの方でほぼ直角に右の方に曲がっています。伏見城を築いた秀吉が大坂との交通のために宇治川の流れを伏見寄りに迂回させたためです。

 

比叡山・東山の手前に淀の競馬場が見えます。競馬場の建物の向こう側に京都市が広がっています。千年前頃に、紫式部はそこで生まれ、友だちと文を交わし、伴侶を得て子どもを産み、その後寡婦となり心ならずも宮仕えをして暮らした。名状しがたいうれいを抱えながらも『源氏物語』『紫式部日記』『紫式部集』を彼女は遺しました。その文学的評価は極まりがなく、日本でも世界でも今後ますます高まっていくことかと思います。