「隼の曲も気になるけど、自転車すっとばして来たから腹減ったな。隼もまだだろ?中華街に行かない?」
奏一郎がおなかを押さえながら訴える。
すると、ここまで来るのに夢中でいた連中が、急に空腹を覚えだしたかのように賛成した。
「ちょうどいい、このまま自転車で行っちゃおうぜ」
4人は再びじゃんけんをし、涼の後ろに奏一郎が隼の後ろにまた少し戸惑いつつ将斗が二ケツすることになった。
どういう流れなのか、前の二人は「中華街まで負けた方が肉まんをおごることになったから。勝つぜ!」と無邪気な笑みを浮かべ後ろの2人告げる。
勢いよく自転車は走り出した。
趣ある山道を自転車は軽快に下って、山手迎賓館の角をまるで競輪選手がバンクを走行するようにして曲がっていく。
隼の後で将斗が冷や汗をかくのもお構いなく、二台は右手前の信号が青なのをいいことに、ノ―ブレーキでそのまま中華街の東門へと突っ走った―――……。
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