あれから、1週間が過ぎた。
屋上まで連れられた男の子は岡野将斗と言った。
偶然にも同じクラスだったとは驚きだったが、仁菜はこの短期間に色々打ち解けた真衣にも、まだあの時の子が誰だったのか、言えずにいた。複雑な気持ちが少し胸の奥底にあったからなのだが。
その原因がー‥
「将斗ー!」
休み時間中に他のクラスからよく遊びにくる女の子。友達か彼女なのか不明。真衣の情報によると、同中の志摩のぞみって言う子らしい。小柄でかわいらしい印象。よくじゃれあって話してるのが、真衣とお喋りするのに後ろを振り向くと目の端に映る。ただ、たまに将斗に笑いかけられる様な気がするのは気のせいだろうか。
仁菜も将斗も朝会えば挨拶くらいはする間柄だ。しかし、入学式のことの出来事にはなんとなく触れずにいた。
将斗は多少硬派な見た目だが仲間の中にいると気さくに冗談を言ったりしている。
「ねー、ニーナ部活どこにするか決めた?」
「んー、まだ迷い中。そういえば、真衣ちゃんこの間のバンドの人たちわかったの?」
「わかんなーい。軽音じゃないのかなぁ?」
数日後、仁菜は真衣に付き合って部活見学に軽音楽部に行ってみたのだが、入学式に演奏していたメンバーは見当たらなかった。
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