こらー!!何やってるんだ!!」
生ライブをぶち壊す遠くからのがなり声。
将斗たちを取り囲んでいた生徒たちが、半ば無意識に蜘蛛の子を散らすように一斉に散らばり始めた。
「やべ。」
隼の動向に将斗は嫌な予感がした。
「許可……」
「もちろんとってない。」
将斗が言い終える前に隼のいたずらな笑み。
そして、一言。
「逃げろ。」
まじかよ。メンバーの皆が眉間に皺を寄せた。
将斗は楽器をおいて、他の生徒が散らばる中、隼を見失うまいと駈け出した。
「あ、ごめっ。」
四方八方に散らばる生徒たちの中で、将斗は何かにぶつかった。
人なのか物なのかとっさに判断できず、思わず謝ってしまう。
「大丈夫です……」
少女だ。
騒然とする中で、将斗は少女を引き起こすが、前方に先生らしき数人が向かってきていた。
少女が起きあがったのを確認すると、腕をとって一緒に走りだした。
今捕まるわけにはいかない。
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