ステーションで我々の名前を告げると、『お部屋でお待ちですよ』と、スタッフの女性がニコニコしながら部屋番号を教えてくれた。
部屋に入ると、ベッドからスッと起き上がり、シワシワの顔を更にシワシワにさせて言った。
『よく来たねえ』
僕の父親の母親です。この人が居なければ僕も居ないワケで。アタリマエだけど、自分のルーツなワケで。今の自分が、割と明るく、割と笑顔で居られるのは、この人のおかげなのだ。久しぶりに会ったけど、とても元気そうで安心した。
楽しいことや嬉しいこと、悔しいことや悲しいこと。毎日毎年積み重ねてここまで来たのですね。ニコニコしながら、長い間色々な話を聞かせてくれた。ありがとう。
帰りは、エレベーターホールのところまで送ってくれた。そして、わざわざステーションの前に立ち止まると、『孫とね、そのお嫁さんなんだよ』。ニコニコしながら自慢げに紹介してくれた。そして、エレベーターが閉まるまで、ずっとあの笑顔だった。
長生きして、あんな笑顔を見せたいと思った。誰かの笑顔のルーツになりたいと思った。
ありがとう。
また遊びに行きます。
