『「食道がんの手術は大きく胸を開いて食道を切除し、大きくお腹を開けて胃を用いて再建するという大手術で、8~10時間くらいかかります。手術自体のリスクが高く、後遺症も重い場合が多いです」と語るのは水上先生だ。』

 

『「膵臓がんの7割ほどが、十二指腸にもっとも近い膵頭部にできます。その膵頭部のがんを切除する膵頭十二指腸切除術という手術は、お腹の手術では最も大がかりな手術のひとつで、リスクが高いです。

また、膵臓から液が漏れて周りの臓器や血管を溶かしたりする『膵液漏』など、合併症の発生率は40~50%にも上るといわれ、術後死なども考えられます。さらに、手術して何とか落ち着いたと思ったころに肝臓転移が見つかり、死に至るということもざらにあります」(水上先生、以下同)』

 

『心臓の病気となれば、手術を急ぎたくなる。秋津先生によると、「近年、外科医からよくすすめられるのが、TAVI(タビ)と呼ばれる経カテーテル大動脈弁留置術という最新技術を使った手術です。身体への負担が少なく高齢者でもできる一方、実績がまだ乏しい。無理にカテーテルで行わなくても、開胸手術で安全に弁置換を行ったほうがいいと個人的には思います」』

 

私の知り合いでふたり(後期高齢者)心臓弁膜症のカテーテル手術を受けましたが、1年もたたずに亡くなりました。あんなに元気だったのにと驚いたことを思い出しました。もちろんケースバイケースで個人差もあるでしょうから何とも言えませんが、手術もよく考えてから決めたいですね。