この「奇跡の丘」は鬼才パゾリーニ監督の代表作の一つです。イエスの生涯を、彼独特の視点から丁寧に描いています。タイトルの奇跡の丘とは、あのゴルゴダの丘のことです。

 

一説には、彼はクリスチャンではなかったとか。

でも台詞は「マタイの福音書」に沿っています。

イエスがあまりに早口なので、字幕を読むのに忙しくて、すごく疲れます。あの「偉大なる生涯の物語」とは対照的な映画ですね。

 

パゾリーニ監督の作品をはじめて観たのは18歳の時でした。「アポロンの地獄」という作品ですが、これは衝撃的でした。ギリシャ悲劇の「オイディプス王」の物語です。パゾリーニ芸術の頂点の作品と言ってもいいかも知れません。

 

この後、彼の作品は全部観ましたが、見るたびに段々息苦しくなってきました。「テオレマ」辺りが許容の限界でした。。。