収穫2023 その21 ──人生の宝探しだね── | Everyday People Dance To The Music

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日々人は音と共に踊る

結論から言えば、東京だからって無尽蔵に何でもあるわけではない、ということですね。ユニオン最初の一軒目とか「えぇ……?」ってなったもんな(苦笑)。



というわけで、今回の収穫。



No.026:Magma『Live』 ¥612
さて何から話しましょうか。

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この、ビル一棟丸ごとユニオン、って建物があるわけですよ東京には!(笑)
フロアごとにジャンル分けされていて、1階からJ-Pop、アニソン、昭和歌謡、プログレ、南米、ロック全般、オルタナ、パンクと……。
そう、もう何ならね、今回の旅はこの「新宿プログレッシヴロック館」を目指すためのものだったんだよと(笑)。他は全部オマケです(笑)。
ちなみに最初の一軒目ってのは5階のロック館ね。これがまあ……いいか。

というわけで、大いなる期待と共に勢い込んで入ったわけだけど、結果としては概ね期待通りの戦果と言って良いと思う。その筆頭がこれ。


Magma ► Köhntarkösz Live Köhntark 1975 [HQ Audio] Original Mix

ハマタイッ!

……はい(苦笑)。フレンチ・プログレの最高峰であるマグマの、その代表作がこのライヴ盤であり、そのアルバムを象徴するのが↑この曲。というか「ハマタイッ!」の掛け声なわけです。音源聴く前から僕も「ハマタイッ!」だけは知ってたくらい(笑)。
で、それを楽しみに再生ボタンを押したら、何かいきなり♪ジャーンから始まった。えっ? 「ハマタイッ!」は? どのタイミングで「ハマタイッ!」

……調べてみたら今回買った盤は英米向けのレーベルで、色々編集された上に音質も結構違うのだとか何とか。その「色々編集」の一環として「ハマタイッ!」も削られてしまったのだという。
いや知らんて……そんなエニドみたいなさあ……。

まあ音質云々に関しては、僕の耳で聴き分けられるとも思わないので、この際気にしないとしよう。何せこの値段だ。


Magma - Hhai - 1975

冒頭から既に思ってたのだけど、マハヴィシュヌっぽいよな。クリムゾンというよりはマハヴィシュヌ。編成が近いから音自体がってのもあるけど、執拗なリフレインによる呪術(宗教)性とかね。
その呪術(宗教)性が、オペラチックなヴォーカルと女声コーラスによってさらに増大している。本家とは別種の高揚感。こちらはあんまり安定剤というか導入剤としては使い辛い感じかな。

マグマは大昔に買った最高傑作という触れ込みの『ウドゥ・ヴドゥ』が、何か思ったのと違う感じだったので遠ざかっていたのだけど、この盤はその時期待していた音そのものだ。これは文句無くフランス最強。これ以前の盤にも手を出してみようかな。
……「ハマタイッ!」は、再生ボタン押す前に心の中で叫ぶことにしよう(笑)。



No.027:Guru Guru『UFO』 ¥702
続いてはジャーマン・プログレ、というかクラウト・ロックと言うべきか? この盤も存在自体はかなり昔から知っていて、微妙に手をこまねいていたのだけど、今回は直近で聴いていたのがカンだったのが後押しになったかな。


Guru Guru - Girl Call

……地獄でしょうね!(里崎の声で) アモン・デュールⅡのそのものずばり『地獄!』というタイトルのアルバムを持ってるけど、それに相通ずる地獄感。濃厚な溶剤の匂いがするあの感じ。そうそうドイツってこんな感じだった……まあそれだけじゃないんだけど。
次作がよりハードロックっぽい感じということで、心惹かれるが……まあ、あまり期待せずに見回りますかね。



No.028:801『Live』 ¥493
3枚以上買うと割引だったので、色々探し回った結果最初に手に取ったこの盤に落ち着いた。これも予てからどうしようかなと思っていた盤。
ロキシー・ミュージックのフィル・マンザネラとイーノ、マッチング・モウルのビル・マコーミック、カーヴド・エアのフランシス・モンクマン、凄腕セッションドラマーのサイモン・フィリップス、そして……ロイド・ワトソンだけはよくわからんかった。いずれにしても、錚々たる面子のスーパー・グループによるライヴ盤、というかそもそもライヴのためだけのグループだったらしいが。


801 - Tomorrow Never Knows

何はともあれ、これね。この盤を買う理由の半分以上がこの曲と言っても過言ではない。成程、こういう料理の仕方があるのね、という。


801 - Diamond Head

音としてはクロスオーバーに近い感じかな。プログレっぽさはあまりない。ストレートにクールで格好良い、まあ思った通りと言えば思った通りなのかな。



No.029:Zao『Kawana』 ¥680

これは別のビルにある新宿中古センターという店で買いました。

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梅田店とかと同じようにオールジャンルの品揃えで、店舗面積はちょっと広いくらいかな。何ならここだけで事足りるような気も……。

Zao、という同じ綴りでアメリカのメタルコアバンドもいるのだけど、読み方は向こうがゼイオーでこちらがザオ。スキッド・ロウやニルヴァーナよりはまだマシと言える。

Zao - Free Folk (1976)

元マグマのメンバーが組んだバンドに、上記マグマのライヴ盤に参加したヴァイオリニストが合流した、やはりフレンチ・ジャズ・ロックの最高峰。
マグマほど重たくはなく、しかしやはりマハヴィシュヌの影響を思わせる部分もある。というか、テクニカルなジャズロックを突き詰めたらこうなるのか……単にヴァイオリンが入っているからなのか。
イタリアやドイツほどには、フランスと言えばこんな感じというのがあまり思い当たらないな、そう言えば。アトールやタイ・フォン辺りを並べても……うーん。



No.030:Led Zeppelin『Bonzo’s Birthday Party
』 ¥1000

ディスクユニオンと西新宿のブート屋で3時間くらいは費やしても良いという覚悟で来たのだけど……あ、実際丁度そのくらいだったわ。今回のタイムスケジュールはほぼ完璧だな、道に迷いまくったにしては(苦笑)。

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正直ブートもね、という感は無きにしも非ずだったが、「ブラインドフェイス」という店の値付けがあまりにもあまりにもだったので(苦笑)、これは一枚買わざるを得ないなあと。


LED ZEPPELIN - Heartbreaker (LA Forum 31 may 1973)

ツェッペリンのブートもそれなりの数持ってはいるが、1973年のは1枚も持ってなかった。まあ『狂熱のライヴ』と被るしな、という。
実際曲目に関してはそうなのだけど、ネット評でも書かれているように演奏のノリが結構違う。というか『狂熱のライヴ』はかなり細かい編集の手が入っていたりして、実際のライヴそのものとは言い難い所もあるので、こういう盤を買う意味はまああるのかな。

とは言え、まあそこまでどっぷりとブート沼に浸かる気は無いのも事実。ツェッペリンに関しては、あとは極初期と最末期で質の良いのがあればそれで良いかな、というくらい。



いやー疲れた。これを書くのが一番疲れたまである(苦笑)。

改めて言うけど、東京だからって無尽蔵に何でもあるわけではない。実際、一番欲しいと思っていた盤は結局見つからなかったしね。
でも今回買った盤に関しては、多分東京でしか買えなかったのではないかと思う。タガが外れた結果、というのもそうなのだけど、同じ盤でもこういう値段で見かけるのは東京だけだろう、と。

さて、これが今年最後の収穫になっても不思議はないが、果たして……?