日本橋のミントレコードと梅田のユニオンを巡って、今年最後の盤漁り。そのためにバイクを出そうと、もう先月辺りから決めていた。八尾まで足を伸ばしたのは、ただの気まぐれというもの。
というわけで、今回の収穫。

No.047:Arti & Mestieri『Tilt』 ¥660
ミントレコード2に今年初めて行ったのが、3月下旬か。その時に見つけてから9か月、満を持してここで回収。
Arti E Mestieri - Gravità 9,81 (1974)
クリムゾンやマハヴィシュヌやウェザーリポートやリターントゥフォーエヴァーの影響を窺わせつつ、そこはかとなくイタリアの香りは漂う。ただそれはPFMよりも淡いかなという、そんな感じ。
これでもかという程叩きまくるフリオ・キリコのドラムは、定評通り凄い。……ところでジャケのこれって何? ガソリンとか入れるヤツ?
No.048:The Enid『In the Region of the Summer Stars』 ¥1320
ミントレコードに行くことを決めていた、というよりは、行ってこれを買うことを決めていたという方が正しい。今年最後の収穫はエニドと決めていた。
さて、まずはこちらをご覧ください。

実はエニドの『夏星の国』、既に1枚持ってたんですね。ただしジャケ違い。過去記事見ても載ってないので、何時買ったのかは全くわからんし思い出せないのだけど。
エニドのCDに関しては前にも書いた通りややこしくて、まずCD化に際してEMIが持っていたオリジナルマスターテープが何かの理由で使えなくて、80年代に再録音したものが使われた。で、それがリマスターされたりもしていたのだけど、同じレーベルがオリジナルの方の音源を盤起こしでリリースした。これに対抗して、オリジナル版のCDが正規版として新たにリリースされた。
というわけで同じアルバムタイトルのCDがバージョン違いで4種類ある。今回買ったのが一番新しいオリジナル版で、前回買っていたのは再録版のリマスターされてない方だったという。
……多分だけど、前買ったときは「あっエニドや!」って感じで喜び勇んで買ったんだと思う。で、あとで調べてがっかりしてバックヤードに……。
The Last Judgement The Enid
実際今回聴き比べてみたのだけど、もう、全然違う。
そもそも曲目から収録時間から違うんだからそりゃそうなんだけど、再録版はストリングス系のシンセが大活躍してて、シンフォニックと言えばそうなんだけど安っぽさが拭えないのよね。
何より、オリジナル版の方のクライマックスでティンパニやらグランカッサが鳴り響いてるんじゃないかってくらいの大迫力が、再録版には無かった。録音のせいか、ドラマーが変わったせいか、まあ両方なのかも知れないが。
オリジナル版はダラッと聴いてるつもりが普通に感動してたけど、再録版の方にはそこまでの心の動きが無かったな。僕にとってはそれで十分……でもまあ、気が向いたら具もっと詳細に比較しても良いかも知れない。
あとマーラーっぽいっていう評があって、あー言われてみれば確かにと思った。↑の最後の方とか、交響曲第5番冒頭そのまんまやんっていう。
さて、これにて今年の収穫は打ち止め……ではなくて、実はミントレコード2の店内で携帯からポチったヤツがあって(苦笑)、それの発送が年内に間に合(ってしま)うかも知れない。その場合はそちらが最後になります。
まあ……もうぶっちゃけるけど、どちらにしても今年最後はエニドで変わりないんだけどね。うん。