個展が終わって心機一転
空の下< そらのもと > 透明水彩 松波 照慶
個展が なんとか終わり、気分的に一休みしています。
今回の個展は 多くの反省点を残しましたが、それ以上に沢山の
いい刺激も頂きました。やはり個展はいいものだと思いました。
お越しいただいた方々、有難うございました。コロナ禍がまだまだ
不安の中にもかかわらず お越しいただき、本当に嬉しく思いました。
元荒川の暮れ 松波 照慶 油彩(水彩で覚えた「洗い」の方法をテレピンとヤスリで試す。)
「作者の自信作が良い とは限らない。」とは私の口癖になってい
ますが、今回の個展でも自分では気がつかなかった事をいくつも
指摘してもらいました。
いかに自分が自分自身のことを見ていないか、見れないかを痛感し、
教えていただいたことを大切に描き続けていこうと思います。
また大好きなボナールとの制作上での共通点を教えてくれた方も
いて 改めてボナールが身近に感じるようになりました。
( 高校生の頃、西洋美術館で見たボナールの「サーカスの馬」に感動し、大学の進路志望を
油彩画にしました。後日、この絵からは多くの事を学びました。
ピエール・ボナール [ サーカスの馬 ] 1934〜1946
今、見てもちょっとヘンな絵ですが、晩年のボナールの自画像と雰囲気がよく似ています。
右側にサーカスの人物がいますが お得意のヴァルール操作で目立たなくしています。
仕上げまでに 12年間かかっていますがボナールがもっと長生きしたらまた変わっていた
かもしれません。コレクターのダンカン・フィリップスがこの絵が欲しくて持ち主のテラス氏
に金額が無記入の小切手を送り、いくら高価でも記入してくれと願ったが テラス氏は この
作品を手放さなかったそうです。
油彩画は普通、白い所は厚塗りしますが、この馬の顔はキャンバスの地や下描きの線が見える
ぐらい薄塗りだったと記憶してます。)
今後は 団体の中の発表 に頼らずに なるべく個人的な発表を大切に
しながら 自分の絵画を追求していきたいと心機一転、考えています。