シューマンが好き 11/26
個人的な持論ですが、 ジャズやロックは漫才、
クラシックは古典落語と似ていると思います。
ジャズは、ノリとスピード感、即興性、掛け合い、独創性…
クラシックは古典の解釈 間合い テンポ 構造性… 。
落語と言っても 呂律が廻らないフリーな志ん生と
ハッキリクッキリ正統派の円生のような方向性があり、
中間を行く文楽みたいなやり方もあります。
私は志ん生の落語を聞いていると、
その自由さから元気づけられます。
クラシックの演奏にもキッチリ正統派と
演奏家の解釈を全面に出した演奏があります。
シューマンの音楽ってクラシックの中でも
ちょっとヘンだと思います。
小さなピアノ曲を20曲も集めて作った『謝肉祭』には
自分の分身や妻クララやショパンなど登場させるし
「スフィンクス」という小曲の楽譜は音列だけしか書いてなくて
演奏家が自由に弾く・・・弾かなくてもいい・・・という。
『ダヴィッド同盟舞曲集』もヘンだし
アマチュア作曲家の旋律から作った『交響的練習曲』
文学的な小品集『幻想小曲集』などなど
構成も発想も 自由さがあちこちに感じられます.
シューマン自身もヘンな人で
ピアニストになりたくて 指を鍛える為に
1832年に当時の開発された?ピアニストの為の指の訓練器
「カイロプラスト」で右手の人差し指と中指を麻痺させてしまい
ピアニストの夢を断念したそうです。(星 飛雄馬の大リーグ養
成ギブスみたい)
![$shokei's time-シューマンb](https://stat.ameba.jp/user_images/20091126/01/s0008/de/58/j/o0570038410319526024.jpg?caw=800)
ペンネームを使い文筆家としても活躍し、
ショパンを世に紹介もしました。
11才のクララに恋をして10年かけて結婚。(9才違い)
面倒をみていた若いブラームスと妻クララがデキてしまい・・
ライン川に身投げしたり精神病院に入ったり・・・
常に新しいことや
形式の枠からはみ出すようなモノを求めていたようです。
演奏するのにも ひとクセ必要みたい~
ちょとズレたり、ユレたりする方が面白いみたいです。
演奏家の腕次第でいろいろ変化するようです。
シューマンの音楽的自画像と言われる『クライスレリアーナ』
という8曲からなるピアノ組曲は
作家ホフマンが作り出した「クライスラー楽長」になぞられた曲集。
私はこの最後の曲の終わり方を聴くと
自分が死ぬ時のことを考えてしまいます。
淡々とテンポ良く歩いているうちに フっと終わりが来ます。
マーラーの第9やチャイコフスキーの第6「悲愴」の最後も
静かに消えていきますが
シューマンのこの終わり方が リアルだと思います。