大変ご無沙汰しております。

最近は単発のセミナーで喋る機会が、だいぶ増えました。

9月17日はおなじみの小田原、マロニエのセミナーを開催し、雨の中多くの方にご参加いただきました!

ありがとうございました!

ここのところ腰痛、膝痛のセミナーが続き、新しい情報を加えたので、ここに書き留めておきます。

痛みの治癒に関して、考え方や心の状態が大きく影響するというのは、かなり一般化してきたのではないかと思います。

世間では相変わらずレントゲンを根拠に、腰痛や膝痛、股関節などを捉えていますが、これは明らかに片手落ちの考え方です。

骨に神経はないので、骨の変形は原因では無く、結果の一側面です。

最近のセミナーでは神経、筋肉の働きを正しく捉え、膝のすり減りや、ヘルニアによるとする痛みの発生する理論の矛盾に気づき、「骨が変形しているので治らない」と言う呪縛から解き放つことを目標にしています。

そこでネックになるのが腰痛や膝痛への囚われ。

これをいくつかの心理学系のことばを使って、紐解いていきます。

意外と人は自分の病気に執着していることをご存知ですか?

自分の膝がどんなに酷いか、自分の背骨がいかに変形しているか?
こんな自慢?をよく耳にします。
こんな方はかなりの腰痛、膝痛依存症。
これに気づけないと、どんな情報も耳に入りません。

確証バイアス
人は自分の信念に合うことしか見ない。
治らないと思っている人には、治ると言う情報は耳に入りません。

なぜ依存するのか。

疾病利得
病気によるメリットがある。
その昔、病気になると親が優しくしてくれた、病気になることで周りに気づかってもらえる。

また有名なマズローの5段階の欲求によると、
生理的欲求、安全の欲求が満たされている日本では、その上の段階の欲求が現れます。
所属の欲求、尊厳の欲求。
どちらも他社から認められる「承認」が必要になります。

最近誰かに褒められたことはありますか?

大人になるとあまり誰かに褒められる、気づかってもらえるということは、少ないのではないでしょうか?

人間の基本的な欲求の中に、周りに気づいて欲しい、認めて欲しいという欲求があるとして、それが満たされない社会の中で、腰痛や膝痛は格好のチャンスになってるかもしれません。

あまり認めたくない利得ですが、腰痛はこんな社会的な環境とも、大きく関わっていると言われています。

また損失回避性という、主に経済方面で使われる心理用語があります。
利益より損失を恐れる傾向が強いということですが、小さな損失を恐れて、大きな失敗をする時の心の動きです。

腰痛、膝痛の方は、これまでその治療にたくさんのお金と労力を費やしてきています。
それが新しい考え方を受け入れると、全部無駄になってしまう。
今までの努力はなんだったのか?
時間という取り戻せない損失に固執したら、前に進むことは絶対にできません。

私も含め、人は認知の歪みをたくさん持っています。

そこに気づき、未来のために何が必要か、冷静に考えられた時、痛みの暴走は止めることができるのではないでしょうか?

人は骨と筋肉だけでできてはいません。

横断的な知識が、人間を捉えるために必要だと、つくづく感じます。