珠玉の映像体験 これが80年代だ『ムーンウォーカー』
日本でマイケル・ジャクソンの伝記映画『Michael/マイケル』が大ヒット中なので久しぶりにマイケル見るか!と思って過去作を引っ張り出してきた。
1987年、マイケル・ジャクソンが発表したアルバム『BAD』は世界No.1売り上げの記録を持つ前作『スリラー』に次ぐ4000万枚近い売り上げを叩き出し、マイケルは人気の絶頂期にあった。この年初めてのワールドツアー“ Bad World Tour”をスタート。その際のライブ映像、ナンバー・ワン・ヒットを記録した名曲のPVを組み合わせ、後半にドラマパートを加えたミュージカル映画が『ムーンウォーカー』だ。
監督のコリン・シルバース、脚本デイヴィット・ニューマンは『スーパーマン』シリーズの二人。SFXはスピルバーグ、ジェームズ・キャメロン作品やディズニーアニメを手掛けたドリーム・クエスト・イメージズ他。製作は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデニス・ジョーンズという当時の一流スタッフが結集した前代未聞、唯一無二の映像体験を提供する。
主演はもちろんマイケル、脇を固めるのは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『ホームアローン』などで知られる悪役俳優ジョー・ペシ、子役として登場するひとりはジョン・レノンの息子ショーン・レノン。世界のスーパースターと世界に名を遺すミュージシャンの息子の共演!
ここまで豪華な面子が揃ったのだから、さぞすごい作品が出来上がったのだと想像するが、そうはうまくいかないのが映画の世界である。
後半に展開する物語はまず、子供たちを攫って中毒者にしてしまおうとするギャング、ミスター・ビッグ(ジョー・ペシ)の陰謀が描かれる。てっきり犯人がマイケルなのかと思ったらそんなことはなく、マイケルは子供を助ける側なのだ。
ギャングに銃弾を撃ち込まれたり、犬に追い掛け回されたりされながらマイケルは子供たちを救うために車になったりロボットになったり宇宙船に変身したりして、最後は宇宙に飛び立っていく。そう、マイケルは宇宙人だったのだ!
あまりにスーパースターすぎるマイケルは確かに宇宙人にしか見えない。映画『MIB2』に出た時は「僕もエージェントにしてよ!」っていう役だったけど、あんたは取りしまられる側でしょ!
というわけでまあ、話としては雑なんだけど、そのヒストリーの中で「いい仕事」をするためにスタッフらと意思疎通を図り、良いものをつくるために努力を惜しまない、色んな人に楽しんでもらい、驚かせたいというクリエイター魂の残滓はフィルムのあちこちに見え隠れしている。普通は車になったりロボットになったりしないよ!
そんな人間だからこそスーパースターになりえたということは確実にこの映画を見て理解できるってことだ。君もクライマックスで空に飛び立つマイケルの姿に涙し、ビートルズの『カム・トゥゲザー』のカバーに興奮しないか?
セガとマイケルのアツい関係
1億枚(!)売れたという
これもバカ売れ
今やってる映画
