放尿は命がけ『俺たちのアナコンダ』
『山猫は眠らない』のルイス・ロッサ監督によるモンスター・パニック映画『アナコンダ』(1997)はホラー風のサスペンス描写とコメディ要素が奇妙にブレンドされたカルト映画だ。なにしろタイトルロールである巨大ヘビ、アナコンダよりもヘビハンターとして登場するジョン・ヴォイトの方が恐ろしく、文字通りの「人を食ったような演技」で」ヘビよりも大活躍(悪役だけど)!
彼の活躍があまりにエグすぎたので、パート4+クロスオーバー(U.M.A.レイク・プラシッドとの合体作『アナコンダVS殺人クロコダイル』)まで続いた続編シリーズにはジョン・ヴォイトの狂気が足りなくて残念。
その『アナコンダ』が2020年代になってリブートされると聞いて何かの間違いだと思った。そんなにネタがないのかハリウッド!?
こうして完成までして公開されたのだからハリウッドの懐の広さは伊達ではなかった。
今回はお話は続編+再構築といった様相で、かつて自主映画をつくって有名になる野望を抱いていた少年たちは大人になった。映画監督を目指したダグ(ジャック・ブラック)は今や結婚式場のビデオ制作者で、グリフ(ポール・ラッド)はTVドラマの端役すらロクに出来ず首になってしまうダメダメさん。
グリフは入手した大好きな映画『アナコンダ』の続編の権利を手に地元に帰り、ダグら幼馴染を焚きつけて『アナコンダ』のリブートを目論む。「夢よりも日々の生活の方が大事だ」と諦めていたダグもクリエイター魂に火が点き、本気で『アナコンダ』のリメイクに取り掛かるためジャングルの奥地へ。
撮影は進むが、クライマックスシーンの撮影でヘビ使いが用意した本物のヘビにビビったグリフは誤ってヘビを死なせてしまい、代わりのヘビを探しにいったヘビ使いは行方不明に。さらに本当に『アナコンダ』のリブートを撮影しているスタッフに遭遇!(「ハリウッドもネタ切れなのよ!」とまで言われる笑)グリフは理由をつけて地元に帰って来たいだけでウソついてたのだった!その上レンタルボートの船長として雇っていたアナ(ダニエラ・メルシオール、『スーサイド・スクワッド』のラットキャッチャー2、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のウラ役)の正体は極悪ガリンペイロでダグらを脅迫する。トドメに本物の巨大アナコンダが現れて一行は危機また危機でさあどうする!?
最後は『アナコンダ』の撮影セットが舞台で、メタのメタという入れ子構造になっているのはニコラス・ケイジが「落ちぶれた元スター、ニコラス・ケイジ』を演じたコメディ『マッシブ・タレント』のトム・ゴーミカン監督ならではといったところ。
命を救うために小便をかけようとするところや、自分たちが助かるために仲間の死体をヘビのエサにしようとする展開はあまりにアホらしすぎてやりすぎにもほどがある!
オリジナルの『アナコンダ』とは大分雰囲気も変わっちゃったけど、20年以上も前の映画にイカれちまった人たちがかつての青春を取り戻すという展開は『T2 トレインスポッティング』みたいで泣けちゃうよ。単なる続編、リブートじゃなくて20年かけたことに意味がある内容だから。
本国では大ヒットしていてすでに続編(またか)も計画されているとの話。そこは『U.M.A.レイク・プラシッド』とのクロスオーバー、またやってくれないかな?どっちもソニーだし。
あとアイス・キューブ登場場面は『トリプルX:再起動』とほぼ同じでした。
クロスオーバー
ワニ
