生き残れるのはひとりだけ!『このままモブじゃ終われない!』第7話 | しばりやトーマスの斜陽産業・続

生き残れるのはひとりだけ!『このままモブじゃ終われない!』第7話

 まんがタイムきららキャラット6月号掲載の優しい内臓先生の『このままモブじゃ終われない!』第7話はセンターカラー回。キノコでも貪ったようなドギツイ色彩が読者を不安にさせる表紙です。

 今回はコモモモモことコモナの秘密の部屋に隔離されているピコのそっくりさん二人(表紙の左右にいるやつ)の話。コモナは学生時代のクラスメイト、ピコにベタぼれで彼女そっくりの女を二人飼ってるんだけど(意味不明)・・・

 

 これは優しい内臓先生の前作、『死神ドットコム』でタマそっくりのタマ人形と暮らす女がいたのを想起させるネタ。まあ人形といってもひとりでに歩いて移動するんだけどね(怖)

 しかし今回の『このモブ』に出てくるピコのそっくりさんピコA、Bはちゃんと生きている人間らしく、秘密の部屋の中で生活している様子が描かれる。引きこもり癖のあるコモナの生活ルーティンは打合せのため外出する際はピコA、Bにヨシヨシされないと外に出られない(!)病んでる女(この漫画の登場人物、大体病んでるけど)の相手は疲れるなぁ~とぼやくA、B。

 

「漫画家目指してた時よりはマシだよぉ~」

「今は月給50万貰ってるしこれぐらいはね」

 

 ソフトな軟禁状態に置かれている(苦笑)ことが判明。今のコモナは人気作家だから金で人が買える(ひどい言い方)わけだが、それ以前は大した金も渡さず家に置いてたってこと?普通に怖すぎる・・・

 物音を立てたせいでピコ(本物)に秘密の部屋を観られてしまう。中にいるA、Bを見てドッペルゲンガーと勘違いするピコ。なぜか生き残れるのはひとりだけ・・・と佐藤ピコバトルを始めることに。どうしてこうなった。

 

 バトルの結果、大惨敗する本物ピコ(笑)なんでやねん。

 負けた以上死ぬことになるピコ、「まだ漫画家のスタートラインにも立ててないのに~」と号泣。あの画力で本気でデビューを目指しているのかと驚愕のA、B。実はこの二人も漫画家を目指していたが今はコモナの人形扱いされているわけで、わたしたちは諦めてしまったがお前は諦めていない、生き残るのにふさわしいのはお前かもしれない・・・となんかいい空気を匂わせて秘密の部屋に消えていくのだった・・・

 

 ってうまくまとめた感になってるんだけど、A、Bの正体がまったくわからずに話を進めてるの、スゴイとしか言いようがない。まだ正体明かさないんだ。作者の暴風の前に読者が置いてけぼりにされていく感よ。これなんだよなー僕たちが欲しかったものは。優しい内臓先生の漫画が読めるのはきららキャラットだけ!