第44回ラジー賞ノミネート | しばりやトーマスの斜陽産業・続

第44回ラジー賞ノミネート

 サイテー映画を決める第44回ラジー賞のノミネートが発表された。

 

 公式サイトのトップページにはピンク一色で『バービー』を揶揄するワードが並んでいるが、『バービー』はノミネートゼロ。

 

 

 

 以下がノミネートリスト。

 

最低作品賞
『エクソシスト信じる者』
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
『MEGザ・モンスター2』
『シャザム!神々の怒り』
『プー あくまのくまさん』

 

最低監督賞
リス・ブレイク・ウォーターフィールド(『プー あくまのくまさん』)
デヴィッド・ゴードン・グリーン(『エクソシスト信じる者』)
ペイトン・リード(『アントマン&ワスプ:クアントマニア』)
スコット・ウォー(『エクスペンダブルズ ニューブラッド』)
ベン・ウィートリー(『MEGザ・モンスター2』)

 

最低主演男優賞
ラッセル・クロウ(『ヴァチカンのエクソシスト』)
ヴィン・ディーゼル(『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』)
クリス・エヴァンス(『ゴーステッドGhosted』)
ジェイソン・ステイサム(『MEGザ・モンスターズ2』)
ジョン・ヴォイト(『Mercy』)

 

最低主演女優賞
アナ・デ・アルマス(『ゴーステッドGhosted』)
ミーガン・フォックス(『Johnny &Clyde』)
サルマ・ハェック(『マジック・マイク ラスト・ダンス』)
ジェニファー・ロペス(『ザ・マザー』)
ヘレン・ミレン(『シャザム!神々の怒り』)

 

最低助演男優賞
マイケル・ダグラス(『アントマン&ワスプ:クアントマニア』)
メル・ギブソン(『Confidenrtial Informant』)
ビル・マーレイ(『アントマン&ワスプ:クアントマニア』)
フランコ・ネロ(『ヴァチカンのエクソシスト』)
シルヴェスター・スタローン(『エクスペンダブルズ ニューブラッド』)

 

最低助演女優賞
キム・キャトラル(『About My Father』)
ミーガン・フォックス(『エクスペンダブルズ ニューブラッド』)
バイ・リン(『Johnny &Clyde』)
ルーシー・リュー(『シャザム!神々の怒り』)
メ―リー・スチュワート・マスターソン(『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』)

 

最低脚本賞
『エクソシスト 信じる者』
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』
『シャザム!神々の怒り』
『プーさん あくまのくまさん』

 

最低リメイク、前章、スピンオフ、続編賞
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
『エクソシスト 信じる者』
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』
『プー あくまのくまさん』

 

最低カップル賞
アナ・デ・アルマスとクリス・エヴァンス(『ゴーステッドGhosted』)
サルマ・ハェックとチャニング・テイタム(『マジック・マイク ラストダンス』)
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』の無慈悲な傭兵(誰でも)2人
『エクソシスト 信じる者』に金儲け目当てで4億ドルつぎ込んだ投資家(誰でも)2人
プーとピグレット(『プー あくまのくまさん』)

 

 最多ノミネートはスタローン、ステイサムをはじめとしたアクションスター勢ぞろいのシリーズ第四弾『エクスペンダブルズ ニューブラッド』の7部門。シリーズを重ねるごとに興行成績は落ち続け、ロッテントマトの評論家スコアは14%と過去最低の数字。消耗軍団は完全に消耗し切っている状態。ステイサムは主演作『MEG ザ・モンスターズ2』もノミネートしており、すっかりラジーの餌食に。

 

 最低監督賞には『プー あくまのくまさん』のリス・ブレイク・ウォーターフィールド、『エクソシスト 信じる者』のデヴィッド・ゴードン・グリーンがノミネート。両作品は最低リメイク、前章、スピンオフ、続編賞にも入っていて、ともに続編が決定しているが火に油を注ぐことにならないのか?

 

 最低女優賞は『ゴーステッド Ghosted』のアナ・デ・アルマス。同作は『ボヘミアン・ラプソディ』で実質監督だったと言われているデクスター・フレッチャーと『レゴ バットマン・ザ・ムービー』のクリス・マッケナ脚本によるロマンティック・コメディ。キャプテン・アメリカでおなじみクリス・エヴァンスとの共演が話題だったが、ほとんど話題にならず沈没。

 

 そこそこヒットしていた『ヴァチカンのエクソシスト』からは主演のラッセル・クロウと助演でフランコ・ネロがノミネート。同作はロッテントマトでも微妙な評価で、奇行が目立ちがちなクロウはいじられやすいので狙われたのかな?

 最低リメイク~続編には『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』「まだ死体蹴りをしている」との一文が添えられノミネートで納得。

 

 目立ったのはアメコミヒーロー映画がノミネートするようになったことか。去年は『モービウス』のみだったが、今年は『アントマン&ワスプ:クアントマニア』『シャザム!~神々の怒り~』の二本が入った。アントマン~はロッテントマトでも低評価のズタボロで、いよいよスーパーヒーロー疲れが深刻化しているものと思われる。興行的にしくじった作品も増えだし、『ゴジラ-1.0』がハリウッドからすれば信じられない低予算でヒットしている事実を目のあたりにし、金ばっかりかけてる場合じゃないと考え直すのもそう遅くはないのかも・・・