浜村淳さん、バクテーとパクチーを間違える
※この記事は前ブログ(2019年01月29日)の再録です
立て板に水のようなしゃべりでどんな映画も微に入り細を穿つ解説で楽しませてくれることでおなじみの映画講談師、浜村淳さんですが、先日ありがとう映画サロンで語った『家族のレシピ』で、結構なドジを踏んでいました。1/26放送分です。
浜村淳「家族の・・・レピシ!」
佐々木りつ子「レシピ!」
と、レシピすらいえない浜村さん。
浜村「えらい男前ですね、若手では・・・斎藤えいさん!」
佐々木「工さん」
浜村淳、斎藤工を「たくみ」と言えず、「えい」と呼ぶ有様。カタカナやないかい!アシスタントの佐々木りつ子さんは一度は訂正したものの、このあとずーっと30分以上にわたって浜村さんが「斎藤えいさん」と呼ぶのを放置していました。この間違い、ひどすぎない?しかし、この後1時間以上続く『家族のレシピ』の紹介の大事なところを間違っていたことに比べれば、名前の読み間違いぐらい、なんてことはありません。
浜村「最後の最後まで絞って紹介しますとね…」
ダメでしょ!最後まで絞って紹介しちゃあ!
浜村「パクチーって知ってますか?これ、ラーメンの中に入れてパクチーラーメンというものをね、シンガポールにおいて苦心して苦心してつくりましたね、斎藤えいさんがね、これを日本へもってかえって広めるという、ところがね、百科事典開いてもね、パクチーって書いてあります。で、毎日放送の食堂でもねご希望の場合はパクチーを入れますて、書いてあるんです。ところがね、映画ではパクチーとは言ってない。バクテーと発音してます」
佐々木「バクテー?」
浜村「バクテー、バクテーと発音してます。ところが日本の人に見てもらう映画ですから、日本風にパクチーていうてます。パクチーって何か知ってますか?」
佐々木「香草ですよね?香りの強い…」
浜村「その通りです。百科事典には香りのよい草、香草をパクチーていうて書いてありますが、映画でいうとね、バクテーはちょっと違うんです。貧しい働く人が、まあ悪い言い方ですがそう豊かでない、そして肉体を使ってしんどい思いをして働く人、肉体労働者のみなさんがね、健康の体、丈夫な体をつくりたい、そのためには豚肉、牛肉、たくさん食べたいけど値段が高いと、そこで豚ちゃん牛ちゃんのほとんど捨てる部分をですね、骨を拾うんですよ。で、骨を拾うとね、骨の周りにわずかに肉がついてます。これを色々と味付け、工夫して食べたというんです。食べたというか、齧るというか、これがそもそもバクテーの起こり、日本でいうパクチー、あの、いろんな香りのよい草をお湯の中に入れて味付けするんですね。それでこうして食べた、それがパクチーやと説明しておりますね」
嘘でしょ!浜村さん!パクチーとバクテーは全然別のものですよ!!バクテーとはシンガポールの豚肉をスパイスやハーブを混ぜてつくる煮込み料理で、中国語表記では「肉骨茶」。映画『家族のレシピ』に出てくるのはバクテーであってパクチーラーメンとは一切関係ない。
ただ、映画で斎藤工はラーメン屋の息子を演じていているので、ラーメンが出てくるのを見て浜村さんは毎日放送の食堂にもあるぐらいだから、パクチーを連想したのかもしれない。しかし「日本人に見てもらう映画だからバクテーをパクチーと言い換えてる」という説明はまったくの勘違いじゃないですか…
ちなみに映画のストーリーは…高崎でラーメン屋を営む伊原剛志、斎藤工の親子はシンガポール人である母親を亡くして以来、会話がない。ある日伊原は脳梗塞で急死。遺品の中からシンガポール在住の母の弟から届いていた手紙を見つけ、シンガポールへ渡る。シンガポールのフードブロガー、松田聖子(!)の協力を得て手紙を出していた母の弟が経営する中華料理屋へ。母の弟に身分を明かした斎藤工は生まれてこの方、一度も会ったことがない祖母と面会するが、「もう自分の娘と思っていない。そんな女が生んだ子供にも会いたくない」と斎藤工を拒絶する。祖母は太平洋戦争時にシンガポールを占領した旧日本軍にひどい目に遭わされており、日本人を憎んでいたため娘と伊原の結婚にも反対していたのだ。、斎藤工は祖母と和解するため、生前、母がつくってくれたバクテーの味を再現し、祖母に食べてもらおうとするのだった…というもの(以上、映画サロンの解説から)。『美味しんぼ』とかでこんな話、山ほど読んだ気がするわ。
斎藤工がバクテーを日本に広める話じゃないし、浜村さん、いくらなんでも間違いすぎでっせ。宣伝のマジックアワーさん、この放送聞いてどう思ったんだろう?
番組スタッフも映画の内容まではチェックしていなかったのか(斎藤えいさん、についてはさすがにまずいと思ったのか、途中で「さいとう・たくみ」というようになった)。とはいえバクテーとパクチーを間違うとは、さすがに思わないよなあ…こんな間違いは懲り懲りコリアンダーよ!
