新入社員の心構え | 伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

約11年に渡るヨーロッパの様々なステージのラグジュアリーブランドを経て日本に帰国し、衰退産業とも言われている日本の伝統技術を今の形で発信するためのプロジェクト”ARLNATA”アルルナータを主催しているディレクターの独り言です。
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 新しい環境に入った時、不安と期待で心が一杯です。仕事ってどんなものなのか、どんな上司に付くのか、どうやって自分の実力を発揮しようか。そんな夢一杯の新人さんに僕の部下だった時の経験、そして今部下を持ち、そしてインターンにやって来た数多くの学生を見てきた経験から伝えておくべき事があります。それは、上司が今のあなたに期待している事は、あなたの学生時に勝ち取った輝かしい賞や、立派な点数に基づいた優秀な実力なのではないということです。では、何を求めているのかと言えば、あなたが信頼するに足りる人間かどうか、それをまず見極めたいのだということを知らなければなりません。


 当然の事ですが、あなたがどれだけ実力があって素晴らしい賞を取っていたとしても、信頼できない人間には重要な仕事は任せられません。なぜなら、会社はチームワークだからです。“上司がいる”ということは、既に個人プレーではありません。そしてチームワークにはお互いに信頼するということが必要不可欠です。ただし、会社という組織の成り立ち上、上司があなたを判断する責任があり、権限があります。だから、まずはあなたの方から上司に対する敬意を、そして仕事に対する熱意を表さなければなりません。上司があなたを一日も早く信頼してくれるように務めるのです。


 当然のことながら、つまらないと思う様な単純作業もやらないといけないでしょう。一日中そういった作業が続く事もあるでしょう。一週間続く事もあるかもしれない。でも、そんなバイトでも出来る仕事をしている時こそしてはならない事があるのです。それは不注意による小さな間違い(ケアレスミス)です。バイトでも出来るつまらない仕事ということは上司も当然知っているはずです。では、そんな簡単な仕事でさえミスをするようなあなたを上司は信用できるでしょうかそんな初歩的なことでさえ完璧にこなせない、集中力の無い、雑な人間にもっと重要な仕事を与えるなんて、どこの誰ができるでしょうか?仕事が単純であればある程、注意深く一つもの間違いも犯してはならないのです。


 信頼、信用というものは築き上げるのにはとても長い時間を要しますが、失う時は一瞬です。つまらない作業だからといって100回間違わずに成し遂げても、101回目で間違えれば全ては台無しです。つまり、上司から信用されるまでは、どんなにその作業が単純で面白くなくて将来に必要がないと思ったとしても一つとして間違わないよう、完璧にこなさないことには信頼される日が近づく事はないでしょう。そして、そうやってつまらない単純作業を毎日毎日完璧にこなして行けば、間違いなくある日、ようやく上司が1段階重要な仕事を与えてくれるはずです。それは紛れも無く上司があなたのことを一段階深く信用してくれた証です。そしてまた、より深い信頼を積み重ねていくという同じことの繰り返しです。ただ、より深い信頼を得るためには、ようやくあなたの過去の成績が必要になってくるのです。やっと勝ち取った自分の実力の出番です。特に学生の時に成績優秀だった人は最初っから自分の実力をどう示そうかばかりを考えすぎて、この罠に陥り易いので気をつけるべきです。


 時期的にも新入社員の方が多い時期だと思うのでこれを書きました。自分が上司という立場の方、どうしても聞き分けの悪い部下が入って来たら、このことを伝えてください。人間関係が原因で仕事が進まないという事は、結局お互いの信頼関係が成り立っていないという事です。お互いに信頼し合ってさえいれば、少々嫌な仕事を頼まれても進んで引き受けようという気持ちになるものです。上司は上司で信頼を得るためにどうすればいいか、それを考える事も立派な上司の仕事の一つだと思います。





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