タロットの旅の目的は、つまり魂の目的は、無意識にいる双子の片割れに合い、一緒に共同創造していくことです。
双子の片割れと出会うことを象徴しているのは19太陽のカード。
CBD Tarot de Marseille by Dr. Yoav Ben-Dov, www.cbdtarot.com
19の後に、20、21と続くことからも、この存在と出会うことが目的ではなく、出会って、統合して、そしてともに世界を創っていくことがゴールです。
ここで出会っている存在は、
高次の自己(右側):
無意識にいるセルフ(全体性)とコミュニケーションをとる存在
低次の自己(左側):
自意識
を象徴しています。
で、自意識とか自我って、スピの世界では嫌われがちだけども、「自我を滅却して高次の自己になろう!」みたいなことは、西洋的な伝統を受け継ぐタロットでは言っていません。(東洋的な滅却の意味も本当は奥が深いものだとおもうけど)
高次の自己と低次の自己、どっちもが手をつないで協力することを伝えています。そうすることで統合は起こる。わたしたちができることは結ぶことまでで、統合そのものは神聖な何かによって、適切なタイミングで行われることが審判のカードに描かれています。
無意識に働く動物的本能が意識化されないままでいると、わたしたちは本当の意味で「選ぶ」ことができません。選んでいるようでいて、そこに理性は存在せず、情動に従う以外に選択肢はない。
だから、自らの内にいる本能的・動物的な力と調和をとりながら成熟させてゆくというプロセスが必要だと、タロット曼荼羅には描かれています。
タロットにおける魂の旅って、決して低次の自我を滅却するプロセスではないよ。成熟だよ。
思考や感情、欲望、身体にも、低次と高次があります。
たとえば、低次の身体は死を恐れ、自己防衛意識が優勢になるけど、高次の身体は「からだ」を、愛を、自己という存在を表現するために、創造するために使う。
低次の思考はジャンクな情報に翻弄され、他人の意見に左右されやすいけど、高次の思考は逆に空(くう)の状態に近く、そこには沈黙とインスピレーションがある。
四大元素もまた、発展し宇宙を循環するプロセスにいます。
動物的な側面を成熟させていくことはだから、自らの欲求に正面から向き合うことで進んでいきます。わたしが新しいタロット講座でゴールにしていることは、無意識とコミュニケートし、この太陽のカードの無意識の双子に出会い、そのツインと共同創造するために、タロットの視覚言語を覚えることのお手伝いです。
わたしは10年以上自分探しして、留学も転職も何度もして、それでも自分を見つけることはできなかった。まあ、当たり前よね。無意識の自分を知らずに、自分らしく生きることは不可能だもの。シンボルで内側とコミュニケーションをとることで、わたしは「わたしの仕事」に出会ったよ。
昨日も書いたけど、だから自分の内を見ようとせず、思考を放棄し、感情のプロセスをショートカットして、「答え」だけを早急に欲しがるひとにわたしのタロットは役に立たないです。そしてそれは、長い目で見たらあなたの役にも立たないとおもってるよ。