今日のはタロット知らない人にはちんぷんかんぷんかもです!
21「世界」
CBD Tarot de Marseille by Dr. Yoav Ben-Dov, www.cbdtarot.com
(『神話の力』ジョーゼフ・キャンベル P216 より)
古代の人々は、精神的な原理を不断に意識しつつ生きることを目標にしていました。アッシリアの宮殿遺跡には、人間の頭と、ライオンの胴体と、ワシの翼と、雄牛の脚を持った合成獣が見られます。これは黄道帯の四つの星座宮の動物を合成したもので、宮殿の門の守護者なのです。
エゼキエルの幻視においても見られたこの四つの動物は、キリスト教の伝統の中では四人の福音史家となります。「マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネさま、どうぞ私が眠るベッドを祝福してください」というお祈りを覚えているでしょう。この祈りでは、あなたは真ん中、キリストの場所にいる。そしてベッドの四本の柱は、東西南北四つの方位を示しています。
このマンダラは、時空を超えた彼方からのキリストの出現を示しています。四つの動物は永遠を覆い隠す時空のベールであり、真ん中のキリストは突破口、再生、そして宇宙の女神である時空の子宮から世界の主が到来することを意味しています。
合成獣は10運命の輪の輪っかの上にいる存在っぽいですよね。
10「運命の輪」
”宮殿の守護者”と考えると、10は11へ進むので、11「力」のアルカナ以降、つまり内面世界(心の中)の宮殿入り口の守護者ということになるのかな。
力のカード以降は、無意識・集合的無意識=闇の領域です。
冒頭の21「世界」は大アルカナの最後のカードですが、ジョーゼフ・キャンベルの引用を元にすると、このカードはマンダラでありキリストの出現を示していることになりますね。真ん中の人物ね。
西方教会での例(Wikipediaより)
- マルコ - 獅子
- マタイ - 人(天使)
- ルカ - 雄牛
- ヨハネ - 鷲
四つの動物と雲のような水色のリースが、永遠を覆い隠す時空のベール。四大元素をあらわすものでもあるので、肉体や感情、欲望、思考は時間の中に存在するものということになる。
時間が存在するためには記憶が必要なので、それらは記憶と言ってもいいとおもう。記憶ということは「過去」なんだよね、ある視点からみれば。すべては現れては消えていく、生と死が存在する世界。幻影、つまりマーヤー。目に見える世界はこれら記憶の再生にすぎない。
永遠の世界にあるものは生まれもしないし死にもしない。はじめからそこにあるものはなくならないし、なくなるならそれは実在しない。
内側に向かって進んでいくこと、つまりインナージャーニーを通して私たちは21「世界」へ到達する、ということが大アルカナには描かれています。永遠をみつけてそこから世界を眺めたときにわたしたちは、鏡の世界を完全に反転させて共同創造することが可能になります。
自分の中にいる神さまがあらわれたら、地上が天国になると思うの。それが実現できる手前まで来ているような気がするの。
地上での人生が、愛に包まれますように。
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