タロットは、机の右隅にいつも置かれている。

透明の無印のプラスチックケースに立てかけられて。



78枚の中にすべてがあるのかと思うと、不思議な気分になる。

わたしの心が、その中にある。



最近は7時過ぎに朝日で目がさめる。

2度寝する至福を味わうのが日常だが、その前に一度起き上がってカーテンを開く。

東向きの窓から、部屋の中にひかりを招き入れる。

そしてまた眠りにつく。



じぶんを表現するようになると、心で人とつながるようになる。


本当につながる。
見えないコードで。


じぶんを表現するために、まずはじぶんの中心とつながる必要がある。

考えていることにOKを出すこと。

感じていることを受け入れること。

欲望を知ること。

体の声に耳を傾けること。



伝えたいことがないなんて信じない。

言葉にならないことは、あるかもしれないけど。




「太陽の破片」という曲をいつか尾崎豊が歌っていた。

曲よりも、彼がテレビで歌っていたときの姿が印象に残っている。

思春期で自意識の塊だったわたしは、見ていて恥ずかしさを感じた。

世界に入り込んでいると思った。ナルシシズムを感じとった。

でも目が離せなかった。



繊細で、正直な人だったのだろう。



多くの人は逃げる。

表現することをあきらめる。または、薄める。

表現することから逃げなかった彼は、他のものへと逃げたのかもしれない。



「昨晩 眠れずに 失望と戦った」

そんな詩ではじまる歌。