アメリカを代表するロックン・ローラーで、「ロック界のボス」と呼ばれています。
初期の作品においては、青春群像の描写が際立っていましたが、やがて社会的なテーマを
作品に織り込むことによって、アメリカ民衆の声を代弁する存在へと成長していきます。
エルヴィス・プレスリーに憧れてギターを始めた彼は、10代半ばから地元ニュージャージーで
数々のアマチュア・バンドに参加し音楽活動を始めます。
そして1973年『アズベリーパークからの挨拶』でデビューします。
デビュー当初は「第二のディラン」というキャッチ・フレーズで、シンガーソングライター的な扱いの
プロモーションを受けましたが、あくまでロックン・ローラーとしての活動にこだわっていた本人は
そのギャップに苦しむことになります。
しかし2枚目のアルバム『青春の叫び』が高い評価を受け、また地道なライヴ活動が実を結び
圧倒的なパフォーマンスが評判を呼ぶようになります。
そして1975年リリースのアルバム『明日なき暴走 (Born to Run) 』が最高3位となるヒットとなり、
1980年のアルバム『ザ・リバー』で、ついに全米アルバムチャート1位を獲得します。
さらに1984年のアルバム『ボーン・イン・ザ・U.S.A. 』が全世界で2,000万枚の売上を記録するなど
ヒットアルバムを連発していきます。
1985年にはUSA for AFRICAの「ウィ・アー・ザ・ワールド」に参加。
また「アパルトヘイトに反対するアーティストたち」の楽曲「サン・シティ」にも参加します。
その後もアルバムリリースとライブ活動を積極的に行っていきますが、2001年9月11日に発生した
アメリカ同時多発テロが、彼の活動に大きな影響を及ぼします。
事件直後は、いくつかの追悼イベントに参加。翌2002年には、テロの犠牲者や遺族、自爆テロリストを
題材として取り上げ、事件の傷跡を癒そうとする内容のアルバム『ザ・ライジング』を発表します。
最近では昨年リリースしたアルバム『ハイ・ホープス』が、世界20カ国のチャートで1位
日本の洋楽アルバムランキングでも1位を獲得しています。
今日取り上げた 『アズベリー・パークからの挨拶』 ですが、1973年にリリースされた1stデビューアルバムで
全9曲収録されています。
全米アルバムチャートは最高60位と地味な結果でした。
まだまだ荒削りで、音作りの完成度も高いとは言えません。
ですが、収録されている曲のアレンジの背後には、しっかりとしたロックンロールの雰囲気があり
まさにボスの原点といえる1枚となっています。
【お送りした曲】
Blinded By The Light / Bruce Springsteen
The Angel / Bruce Springsteen
Spirit In The Night / Bruce Springsteen
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