残業削減コンサルタントの下山純生です。
前回のお話しの続きです。
マスタースケジュールを作成し、それをコピーして各部署のリーダーに渡しました。
「このスケジュール通りにやると、ほぼ時間内に作業が終わるはずです。
締め切りだけガチで守って、作業が前詰めできる余裕があれば前詰めして構いませんが
前詰めは残業しない程度にやって頂いて、一日の作業が予定通りに進めば
その日は定時に終了してください。」と社員全員に伝えました。
マスタースケジュールを渡した日以降、残業がウソのように減ってきました。
もちろん、長丁場のスケジュールの間に飛び入りの案件が入ることもしばしばありました。
そこは私は営業ですので、社内の作業状況を把握した状態で案件の工数見積もりをし
顧客と納期交渉を行い、なるべく残業をしないようにスケジュール調整をしました。
社員の人たちも、マスタースケジュール通りに作業をすれば定時上がりができると確信でき
予定の作業をクリアすると定時で帰社するようになりました。
今まで怒鳴ってばかりいた専務も、作業がスケジュール通りに進んでいる以上怒るネタもなく
とても静かになりました(笑)
あと、編集部が電話応対をしていたのですが、問い合わせ内容の資料がバラバラに
ファイリングされていたので応対に手間取り、本業が度々中断して作業の流れを悪くしていました。
そこで、既存の販売管理システムのデータとEXCEL関数を使って在庫管理表を作成し
その表の中に問い合わせの多い項目を全て網羅し、編集部員が席を立たなくても
PCの画面を見るだけで電話応対できるように変えました。
その結果、編集部員は電話応対に割く時間が減り、本業の生産性が向上しました。
他にも各部署で細かな改善策を施し、年度末に残業時間を集計したところ、前年に比べて50%減っていました。
会社全体の生産性も向上し、労働力に余裕が生まれたので、出版物の繁忙期に
パート社員を販促要員に回した結果、売上もアップし、その年の経常利益も
前年のマイナスからプラス転換とV字回復しました。
結局、残業削減=生産性向上であり、マネジメントできる誰かが会社のタスク管理を
コントロールし、生産性を向上させれば必然的に残業時間も減る、ということです。
この会社を例に取れば、社員に作業効率の指導をした訳でもなく、
早帰り運動をした訳でもありません。
社員は個々の作業効率レベルは平均的で、特にこれ以上の改善要求をする必要はないと思えました。
むしろ毎朝「残業しないように工夫しろ!考えろ!」と怒鳴っている上司が
社内のマネジメントが全くできないことに問題があり、
きちんとスケジュール表を作り、タスクの渋滞を解消する取り組みをしただけで
社内が円滑に回るようになり残業時間が大幅に削減されることができました。
私はIT業界にいた頃から、チームやプロジェクトの生産性向上(作業効率の向上)は
マネジャーのマネジメント能力次第、とわかっていたので
この出版社で私の考えを立証することができたのです。