第125日:暑い夏の日の癒し!「戦艦『榛名』の『かき氷』」 | 海軍メシときどき現代メシ

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旧日本海軍で出ていた料理にハマった自称:漂流絵師が、実際に
各艦艇で出された海軍メシを食べながら、そのレシピとエピソード
を紹介するブログです。ときどき、現代の食事も食べます!

皆様、ご無沙汰しておりました。

漂流絵師、鳳 翔太郎です。

 

いやはや、何度か熱中症になりつつも、何とか激務を乗り切り、

現在、つかの間の安らぎを満喫しております。

来週はのっけから2日連続で取材が入っているので、今週は

しっかり体調をととのえていきたいと思っております。

 

それにしても、今年の夏は例年以上に堪えますが、皆様は

いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、久々の海軍メシ、今回のお題は……

戦艦「榛名」の「かき氷」です!!

戦艦「榛名」は金剛型高速戦艦の3番艦で、大破着底したものの、4姉妹で

唯一終戦を迎える事が出来た戦艦です。

 

 

ゲーム「艦これ」においては、常に提督(プレイヤー)の事を立てる献身的な性格の

女性で、その魅力にとりつかれた提督も数多いです。

 

さて、そんな彼女ですが、意外と食事についての記録は残されておらず、キャラ的には

美味しいものの、メシネタで扱うのはちょっと難しい娘です。

 

今回は、そんな彼女の数少ないメシネタの中から、今の時期にピッタリのネタを
紹介します!

 

【戦艦「榛名」の「かき氷」】
材料(1人分)

氷:適量、シロップ:お好みで

 

①氷をかき氷機で削って器に盛る

②お好みのシロップを、好きなだけかけて完成

 

……えーと、作り方としては、現在のかき氷と変わりません(苦笑)

 

さて、手元にある資料によると、「榛名」艦内で「かき氷」が販売されるようになったのは

昭和11年6月21日からで、販売時間は昼休み中だったそうです。

 

その「榛名」の「かき氷」、シロップは何がかかっていたのかといいますと……

実はわかっておりません。

おっとっと、「なーんだ、つまんねー」と思うなかれ。他の資料から、だいたいどんなシロップが

かかっていたか、ある程度の推測は可能です。

 

まず、現代の私たちが食べているようなカラフルなものではなかった事は確かです。

 

スタンダードなイチゴ味、レモン味、メロン味も、登場したのは戦後の話。

 

では、戦前・戦時中はどんなかき氷が食べられていたのでしょうか?

 

現在、わかっているのは、以下の3種です。

 

「雪」…氷に砂糖をふりかけたもの

「みぞれ」…砂糖蜜をかけたもの

「金時」…小豆餡をのせたもの

 

「みぞれ」「金時」は現在も残ってはいるものの、「雪」は戦後になってシロップが

登場したことで姿を消してしまいました。

 

その他にも、「ラムネ」や「酢醤油」をかけた、という記録も残っています。

 

恐らく、その辺りが「榛名」艦内でも出されたのではないかと思います。

 

個人的には、「ラムネ」が日本海軍っぽくていいな、と思ったり……。

 

現代に生きる私たちから見れば、地味~な感じですが、過酷な環境下に

あった、当時の乗員にとっては、何よりもありがたい存在ではなかったでしょうか。

 

《毎日暑いけれど、榛名は大丈夫です!!》

 

ちなみに、史料に残っている限りでは、清少納言が金属製の器に盛った氷に「甘葛(あまかづら)」の汁を
かけた物を「上品なもの」と、その著書「枕草子」に書いているのが、日本最古の「かき氷」です。

当時は「削り氷」と言い、小刀で削ったそうですが、当然、特権階級だけが食べる事が出来た食べ物でした。

 

と、いうところで、今回はこれにて!

 

次回は、もっと早い間隔で更新できればな~と思っております。

 

それでは、未だ酷暑の日々、熱中症にはくれぐれもお気をつけください!

 

また、このブログで、お会いしましょう!
 

《参考資料》
・「艦内新聞集成 第7巻」(不二出版)

 

《今回のオススメ品!》

 

 

 

 

 

 

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