紀伊御坊駅【和歌山県】(紀州鉄道線。2022年ほか訪問)   | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
和歌山県中部、紀中・日高地域の代表都市である御坊市の中心市街地北寄りに位置するミニ私鉄路線・紀州鉄道線の主要駅で、紀州鉄道鉄道部事務所が入居する立派な駅舎を有する駅であり、車庫が併設されている、
紀伊御坊駅 (きいごぼうえき。KIIGOBO Station) です。

尚、一部の写真は2014年撮影です。ご了承下さい。
 
 
駅名  
紀伊御坊駅 (駅番号なし)         
  
所在地  
和歌山県御坊市           
  
乗車可能路線  
紀州鉄道:紀州鉄道線   
  
隣の駅  
御坊方………学門駅  
西御坊方……市役所前駅  
 
訪問・撮影時  
2014年3月、2022年8月      
 
 

 

駅形態……………地平駅。
駅舎………………鉄筋コンクリート造平屋建て(1979年改築)。
出入口……………南東側のみ。北西側からは約100m御坊方(北東)の踏切を渡って南東へ回る必要あり。
バリアフリー……非対応(出入口の段差は階段のみ。点字ブロックなし)。
駅前広場…………なし(近くにバス停留所は存在せず)。
 
駅舎の南西側には車庫があります(写真左奥)。
上写真は西を、下写真は北西を望む。
 
 

駅前です。東を望む。後方に駅舎があります。
周辺は昔ながらの市街地が広がっています。前方で県道176号線に突き当たります。
突き当たりを右へ曲がると本町商店街ですが、半ばシャッター通りと化しており、空地が増加しています。
そして突き当たりを左へ曲がり、踏切を渡ると駅北西側に出ます。駅北西側も市街地ですが、郊外の雰囲気も感じられます。
駅の西約500mを南北方向に延びる国道42号沿いにはロードサイド型店舗が立ち並んでいます。
 
約350m南西に御坊市民文化会館が、約600m北に「ひだか病院」の正面玄関が、約350m北に北出病院が、それぞれ立地しています。
また、北隣の学門駅まで徒歩約8分(北東約440m)、南隣の市役所前駅まで徒歩約12分(南西約660m)と、両隣の駅はいずれも徒歩圏内です。
 
 

駅北東約100mにある県道176号線の踏切南側には、過去に紀州鉄道線を走っていたキハ600形(603号機)が静態保存されています。
写真は西を望む。左側に紀伊御坊駅があります。
 
 

 

 

駅舎内です。いずれも出入口より概ね北西方向を望む。
紀伊御坊駅は有人駅ですが、駅員による改札業務は行われていないはずです。
紀州鉄道線は車内収受方式(車内精算方式)で、下車時に運転士に乗車区間の運賃を支払う方式です。整理券はありませんが、運転士があなたの乗車駅を覚えていますので、不正乗車はできません。ちゃんと正しい乗車区間を申告して運賃をお支払い下さい。尚、紀州鉄道線では『ICOCA』などのICカードは利用できません。現金精算のみです。
改札口は駅員に申告しなくても通過することが可能ですが、当駅ではきっぷを発売していますので、改札口の左手前にある出札窓口でお求め下さい。
出札窓口では通常の乗車券のほか、JRとの連絡乗車券、回数券、定期券、企画乗車券、入場券、記念きっぷ、各種グッズも発売しています。
ちなみに当駅には自動券売機が設置されていません。
改札口の開口部は広くなく、車いすが通れるかどうかの幅しかありません。出入口に階段しかないため、当駅はバリアフリー非対応ですが。
また、改札口の右手前は待合室になっており、立派な椅子が置かれています。待合室はミニ図書館状態になっていて、壁際の棚には図書が置かれています。
改札口の先はホームで、駅舎内からは段差なく移動可能です。
ホームに出て左側に車いす対応トイレがあります(一般利用も可能。オストメイト設備の有無は不明)。
尚、紀伊御坊駅構内や駅前に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約350m北の「ローソン」になります。
 
 

また、改札前には「鉄道むすめ」のキャラクターである「日高かすみ」のパネルが設置されています。



建植式駅名標です。非電照式です。
シンプルなデザインで、自駅の漢字表記が異常に大きいです。
隣駅は漢字表記の他、ひらがな表記とローマ字表記も併記されていますが、なぜか自駅はひらがな表記しか併記されておらず、ローマ字表記がありません。
当駅は1931年、「御坊町駅」として開業しましたが、すぐに現在の「紀伊御坊駅」へと改称しています。
 
 

駅構造……地平駅(北東~南西方向)。
配線………単式ホーム1面1線。  
  
番線は設定されておらず、下り西御坊方面、上り御坊方面とも同じホームに発着しますので、乗り間違えないようご注意下さい。
以前は相対式ホーム2面2線でしたが、右側の線路敷をホームに転用した上で駅舎に面した右側ホームを拡張し、左側のホームを使用停止とすることで1面1線化されました。左側ホームは今も残っていて、そこに駅名標が設置されています。また、右側は元のホームと拡張部分の境目を容易に確認できます。
    
ホーム有効長……1両分。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………拡幅しているため、広いです。
上屋(屋根)………右側の拡幅前部分のみに1両弱分設置されています。拡幅で新たにホームになった線路際部分は未設置。 
 
右側に駅舎・改札口があります。
 
写真は御坊方を望む。
 
 

ホームより駅舎・改札口方を望む。
上屋下にはベンチが設置されていますが、以前JR西日本でよく見かけたものと酷似しています。
JR西日本の駅にあるベンチが黒色の背もたれが高いタイプに置き換えられて行く段階で譲受したのでしょうか?
 
 

こちらは西御坊方を望む。
使用停止した右側ホームが残っているため、見た目は2面1線のような構造です。実際は駅舎に面した左側ホームしか使用していません。
西御坊方ホーム端の先、左側には車庫があります。
 
 

 

 

ホームの御坊方にある構内踏切跡です。
上写真は駅舎側ホームの階段跡、中写真は踏切跡部分、下写真は駅舎と反対側ホームの階段跡です。
構内踏切の現役当時は紀伊御坊駅で列車交換が行われていたのでしょうか?
 
 

御坊方を望む。
真下には構内踏切跡があり、ホーム端のすぐ先には旧・右側線の橋梁跡が残っています。その延長上には静態保存されている前述のキハ603が見えます。
この先、市街地の中を北東へ走りますが、やがて左へカーブするとすぐに学門駅へと至ります。学門駅との駅間距離は0.3kmで、市役所前~西御坊と同じく最短駅間距離なのですが、カーブがあるため紀伊御坊駅からは学門駅を望めません。
 
 

 

西御坊方を望む。
ホーム端の先には車庫があり、使用停止になった右側ホームの延長上には留置線があります。私の訪問時は休車中のキテツ1形キテツ2号が留置線にいました。
この先、市街地の中を南西へ走り、やがて左へカーブして御坊市役所など公共施設が立ち並ぶ官庁街を南下すると大浜通りと踏切で交差して、市役所前駅へと至ります。市役所前駅との駅間距離も0.6kmと短いですが、やはりカーブがあるため紀伊御坊駅からは市役所前駅を望めません。
  
  
あとがき  
私が紀伊御坊駅で下車(乗車)したのは2014年の1度きりですが、2022年に紀州鉄道線の駅巡りをした際、学門駅から徒歩で訪問しました。相対式ホーム2面2線を単式ホーム1面1線に改造した駅で、西御坊方には小さな車庫があります。駅舎は古いながらも立派な造りで、駅員が配置されていましたが、出札窓口ではきっぷよりグッズの方が売れているような感じもしました。駅前は市街地北側の住宅街で、南側に古くからの市街地が形成されており、西側の国道42号沿いにはロードサイド店が立ち並んでいました。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、きのくに線特急『くろしお』の白浜行きまたは新宮行きに乗り換えて御坊駅で下車。そして0番のりばから発車する紀州鉄道線列車に乗車して当駅下車です。若干タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間:7時間半強)。
一方、大阪からですと新大阪駅または天王寺駅から特急『くろしお』の白浜行きまたは新宮行きに乗り、上記のルートで到達できます。少々時間がかかりますが、JR線は快速列車や普通列車の乗継でもOKです。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:12時間弱)。
(飛行機でのアクセスは考慮していません) 
  
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約350m北の「ローソン」、最寄りの飲食チェーン店は約550m西の「吉野家」になります。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、紀州鉄道線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は紀伊御坊駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:紀州鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)