浜寺駅前停留場【大阪府】(阪堺電気軌道阪堺線。2014年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府南部、堺市西区南西部に広がる住宅街に位置する路面電車・阪堺電気軌道阪堺線の終着駅で、近くに南海本線の浜寺公園駅があり乗換可能な、
浜寺駅前停留場 (はまでらえきまえていりゅうじょう。HAMADERAEKIMAE Station) です。
 
尚、写真は2014年撮影と古く、現在は変化が生じています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
浜寺駅前停留場 (HN 31)   
(※) 記事内では「浜寺駅前駅」「浜寺駅前電停」と表記する場合があります。    
 
所在地  
大阪府堺市西区  
 
乗車可能路線  
阪堺電気軌道:阪堺線    
 
隣の駅   
恵美須町方……船尾停留場  
  
乗換可能駅  
南海電気鉄道:南海本線……浜寺公園駅まで徒歩4分
 
訪問・撮影時  
2009年7月、2014年2月
 
 

 

浜寺駅前駅は専用軌道区間上にある地平駅で、終端部の東側に古びた木造駅舎があります。
駅舎と言っても旅客が利用できるのは駅外とホーム間の通路のみで、大半は駅事務室になっています。
出入口からホームまで段差がなく、バリアフリー対応です。通路沿いには飲料自動販売機が設置されています。
尚、撮影した2014年時点で駅出入口は車道に面していて危険でしたが、再開発により駅前道路(府道212号線)が拡幅整備され、現在は歩道に面しています。
駅前広場はありませんが、約80m東(右)にある南海電気鉄道・浜寺公園駅前にはロータリーがあります。
バス停留所は左側を南北方向(前後方向)に延びる海岸通り(府道204号線。紀州街道)沿いに設けられています。
写真は2枚とも北を望む。
 
 

駅前です。西を望む。右側に浜寺駅前駅があります。
2014年撮影で、当時は駅前道路(府道212号線)の拡幅工事中でした。
駅前ですが、阪堺線の西側を並行する海岸通りを境に西側一帯は大阪府営浜寺公園(写真奥)が広がっています。
浜寺駅前駅からですと写真前方を左右方向に延びる海岸通りを横断歩道または歩道橋で渡ると到達できます。
浜寺公園は日本初の公立公園として1973年に開園しました。当時は大阪湾の海岸に面していましたが、後に沖合が埋め立てられて海側の景観が悪化しました。埋立地との間の海域は運河(浜寺水路)になり、対岸の埋立地にも公園が一部整備されています。
また、海岸通りの東側には別荘地をルーツとする古くて閑静な住宅街が形成されています。高級住宅街も見られます。
 
 

駅前です。東を望む。左側に浜寺駅前駅があります。
2009年撮影です。奥に延びる駅前通りの行き止まり(写真奥)に南海・浜寺公園駅の駅舎が見えます。
現在、浜寺公園駅付近は高架化工事中で、現在は仮駅舎で営業しています。
当時の駅舎は現在、30m南側へ移設されています(乗りものニュースより)。
浜寺公園駅までは至近距離で、2分ほどで移動可能です。
また、駅前通り沿いには商店街が形成されていました。後に道路が拡幅され、沿道の雰囲気が一変しました。
 
 

ホームにて終端方を望む。
阪堺線は車内精算方式が採用されているため、駅構内に改札口や自動券売機はありませんが、ホームの駅舎側には平日昼間のみ定期券・回数券の発売窓口が営業しています。
尚、阪堺電気軌道では2014年より『PiTaPa』などの交通系ICカードが利用可能です。但し、『ICOCA』など『PiTaPa』以外のICカードでご利用の場合、阪堺線には駅・車内ともチャージ設備がありませんので、事前に他社の設備でチャージをしてからご乗車下さい。もし残額不足ですと全額現金精算になりますので要注意です。
トイレの有無は確認し忘れました(ないと思われます)。
 
 

側壁に掲示されている駅名標です。非電照式です。
親会社の南海をベースとしたデザインになっています。
駅ナンバリングが追加されています (HK 31)。 
尚、現在はデザインが一新されています。
 
 

浜寺公園駅は単式ホーム2面の特殊な構造で、南北方向にホームが延びています。
 
まず、手前の終端部は単線になっており、左側(東)に駅舎に面した単式ホームがあります。普段はこの1面1線で乗降ともさばきます。
このホームのすぐ先で線路は複線になりますが、複線になった先の下り線側(写真前方右)に降車専用ホームが設置されています。終端部のホームに先発電車が在線している時に後続電車が到着した場合はこの臨時降車ホームで乗客を降ろし、先発電車の発車後に終端部へと移動し、乗車扱いをして天王寺駅前方面へ発車します。
 
終端部のホームはバリアフリー化により一部嵩上げされています。
ホーム有効長は単車1両分、超低床連接車1編成分で、ホーム幅は狭いですが車いすの通行は可能です。
上屋は車両の乗降口にかかる分のみに設置されています。
ホームにはベンチと定期券・回数券発売所があります。
右後方には出入口があり、ホームの先にも出入口があります。さらに先の側道沿いに臨時降車ホームがあります。
 
写真は恵美須町方・天王寺駅前方を望む。
 
 

終端部ホーム(後方)の北より恵美須町方・天王寺駅前方を望む。
前述のように、終端部ホームのすぐ先で線路は複線になり、下り線側に臨時降車ホームが設置されています。
 
恵美須町方・天王寺駅前方はこの先、左側の海岸通りと並行して住宅街(右)と浜寺公園(左)の間を北北東へ走り、やがて上り勾配で築堤区間になると右へカーブして海岸通りと離れ、南海本線をオーバークロスします。その後は左へカーブして地平区間になり、高級住宅街の中を一直線に北東へ走ると船尾駅へと至ります。
 
 

こちらは臨時降車ホームです。恵美須町方・天王寺駅前方を望む。
臨時と言っても先行電車が終端部ホームに在線している場合はここで降車扱いが行われるため、使用頻度が高いです。
公道に面しています。とてもホームには見えないです。上屋もありません。
また、西側へは直接出られませんので、西側(海岸通り・浜寺公園方)へ行くには少し南側(終端方)にある第四種踏切を渡る必要があります。
道路の路面と出入口の間に若干の高低差があります。車いすでの降車は渡り板が必要かもしれません。
左後方に終端部ホームがあります。終端部ホームおよび駅舎まで100mほど距離があります。これは高知のとさでん交通後免線(路面電車)・一条橋~清和学園前の駅間距離約80mより長いですw
 
 

臨時降車ホーム付近より終端方を望む。左後方に臨時降車ホームがあります。
複線の線路は最終的に単線になり、終端部ホームへと至ります。
終端部ホームの手前には第四種踏切があります。
踏切の先、左側通路を前へ進むと終端部ホームに到達し、左側道路を手前へ進むと臨時降車ホームに到達します。
 
 

終端方を望む。
左手に出入口があり、右方向が浜寺公園、左方向が浜寺公園駅です。
そして駅前道路に阻まれる形で車止めが設置されています。
尚、阪堺線は建設当初より浜寺公園が目的地だったと思われ、当駅以南への延伸計画は存在しなかったと思われます。
 
 
あとがき  
私が浜寺駅前電停で下車(乗車)したのは少なくとも2002年頃、2009年、2014年の3度はあります。2002年頃は阪堺線の乗りつぶしのため、2009年は阪堺線の車窓風景撮影のため、そして2014年は当時の新型車両「堺トラム」に乗車するため、いずれも終着駅ゆえに駅の外に出ています。いずれの訪問時も南海と乗換をしています。駅は縦長で、少ない線路を有効に使用しています。また、昔ながらの住宅街にある駅で、すぐ東側には南海の浜寺公園駅があり、すぐ西側には浜寺公園があります。昔の浜寺公園は大阪湾沿いに広がっていましたが、昭和期に沖合で埋立が行われ、現在は公園から海が見えません…。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、Osaka Metro御堂筋線に乗り換えて天王寺駅で下車(天王寺駅まではJR京都線~大阪環状線の乗継や、特急『はるか』『くろしお』でもアクセス可能です)。そして隣接する阪堺電気軌道上町線の天王寺駅前駅から浜寺駅前行きに乗車して終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪市内からですと天王寺駅まで行って上記のルートで到達できます。阪堺線の起点駅である恵美須町駅からですと途中の我孫子道駅にて浜寺駅前行きへ乗換が必要になります。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、最寄りのコンビニは約150m北、海岸通り沿いの「ローソン」になります。一方、駅前に気軽に入れる飲食店はなく、最寄りのチェーン店は約900m南、海岸通り沿いにある「サイゼリヤ」になります。昼間であれば浜寺公園内にある「レストハウス浜寺」も利用できます。まぁ事前に用意しておいた方が無難でしょう。
  
東京からの到達難易度はやや高いですが、阪堺電気軌道阪堺線を乗り鉄の際は、浜寺駅前駅ですぐに引き返したり乗り換えたりせず、一度は駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)