あれっ、おかしいな。慶応大学を卒業して時間ができるはずだったのに、全く変わらない。

 

今週は、春に入学した通信大学・学芸員資格取得コースの第1回の課題締め切りで、大変だった。4本提出したが、うち1本はレポートの他に見学した博物館の平面図も書いて、自分が見学した動線を送らないといけなかった。

 

アメトークで、よく絵心がない芸人のヘタクソな絵が笑いをとっているが、私もそのくらいのレベルだ。美学専攻でも、絵が上手とは限らない。

 

何度も鉛筆で消して仕上げ、見栄えがいいように色鉛筆でぬっていると童心にかえったようで、途中で楽しくなったのが不思議だ。

 

課題に悪戦苦闘をしていた先週の土曜日、慶友会に頼まれていた「卒業生による体験談」に登壇した。人前で話すのは苦手なのだが、お世話になったので断るわけにはいかなかった。何を話したらいいのか尋ねたら、なんでもいいけど、大変だった事とか、私の場合は卒論の寄贈依頼があったことを話したらいいのではと提案された。

 

何か資料があれば事前に送って下さいとの事だったので、卒論のテーマにある長沢芦雪の《虎図襖》の図録抜粋の写真と卒論寄贈の贈呈式が載ったローカル紙の写真だけを送った。老眼なので、ところどころ強調したいところの文字を大きくした原稿を用意して、次女に2回くらいきいてもらった。なんか卒論の口頭試問の練習を思い出したわ。

 

そして、当日、3人の発表だったが、私は3番目だった。

驚いた。最初の方は卒業式に優秀生に選ばれた方だったし、二人目の人も慶応通信で二つの学部を卒業したベテランで、お二人ともパワーポイントを駆使して表や分析で、卒業までの軌跡を理路整然と説明されていた。会社のプレゼンみたいだった。

 

私はと言えば、用意したものは上記の二つで、もう仕方ないのでマイク片手に、おばさんの苦労話をしたら、結構笑ってくれて嬉しかった。美学で学位をとる人が少ないので良かったと後で役員の人に言ってもらえた。

 

面白かったのは、懇親会だ。

 

適当に座っていたら、3人のおじさんがやってきて、「僕ら、同じ文学部1類なんです。いろいろ話を聞かせてください」と私の目の前に二人と右隣りに一人、左隣にも文学部1類のおじさんが座られた。


聞けば、座った順に一つずつ年が違い、そのまま年齢が上がっていく。そしてなんと私が1番年上だと判明した。

 

すると、誰かが「わっ、お姉さんだ。じゃあユリ姉さんと呼ばせて下さい」と言われた。

 

ひえっ、急におじさん(若い子からするとおじいさん)のお姉さんになるのかと驚いた。

 

一人が「単位を取りやすい科目はなんですか?」と聞くので答えると、皆が一斉にメモを取り出し、真剣だ。

 

急にオジサンズが可愛らしく思えた。(オジサンズは夫とほぼ同い年なのだが、夫を可愛らしいと思ったことは、あったかなあ、遠すぎて忘れた)

 

皆さん、必須の英語が苦手で大変らしい。中学の文法からやらないといけないとか悩んでいた。そうだよなあ。何十年もやってなくて、全員大卒だったけど忘れていると思う。

 

ところで、先日写真館から引き延ばした写真ができたと電話があったので取りにいってきた。

 

何年も前に通学課程で文学部を卒業した長女と同じ学位をもって記念撮影をすることを夢に慶応通信に入学したが、その夢は叶った。

 

ついでに先日の母の日のプレゼントの話。

希望を聞かれたので、携帯カバーとストラップをお願いした。

 

なんと、表と裏にお花の刺繍がされていた。

 

中にも一輪、花の刺繍があった。とても気に入っている。