最近は、年のせいか人混みが苦手だ。立っているのが辛いので並んで待つのは避けたい。

 

なので、季節の行事は、穴場のプランを立てるようにしている。

 

というわけで、今年の初詣は、

 

人が多そうだけど拝観までは10分くらいの待ち時間だった。

ここは、上野東照宮だ。

 

初詣にちょっと合わない気がしたけど、今年の大河ドラマも徳川家康が主人公だし、いいかなと思う。

 

 

すぐ隣が「ぼたん苑」で、冬ぼたんが見ごろだった。

 

 

 

 

雪が降っても大丈夫なように藁で囲っているのが可愛らしい。

 

40品種、160株あって見ごたえがあった。他の花もきれいで、特にロウバイは素晴らしかった。

ここは、人がほとんどいなかった。

 

この後、年に3回だけ公開されている絵を見るために黒田記念館に向かう。

途中で食いしん坊の次女が「もんじゃ焼きまんじゅう」の看板を目ざとくみつけて食べたいというので、

買ってベンチで食べた。期待していなかったが、妙に美味しかった。

 

特別室の扉の前に展示されていた。《智・感・情》

1900年のパリ万博に出品して銀賞を受賞している。

嬉しいことに、フラッシュを使わなければ写真撮影はOKだった。

 

 

この《湖畔》は見たことがある人は多いと思う。切手にもなっているし、教科書や日本美術史によく掲載されている。

他にも《読書》と《舞妓》が展示されていた。ここも人がほとんどいないので、絵の前に置かれた長椅子に座って

じっと眺めることができた。

 

以前にも書いたが、驚いたことにこれだけの絵を鑑賞できて、しかも建物もクラッシックでいいのに入館料は無料だ。

 

維持費の寄付箱が置かれているが、強制ではない。

 

この後は、すぐに帰宅した。長女夫婦が来ることになって「カニすき」の準備をしなければならなかった。

 

 

お節は31日に作ったのがまだ残っている。

 

年末年始は、お掃除、お節、仕事(英検準1級の英作文マニュアルなど)、卒論資料作成と執筆、

確定申告準備(領収書はりなど)、とにかく寝るまで何かをして過ごしているうちに過ぎた。

 

本当は別にブログを記録で書きたかったけど、書けそうもないので記録として写真を1枚追加で掲載する。

 

 

クリスマスの日、毎年冬に三井記念美術館で公開される。

円山応挙の国宝《雪松図》

 

展示室4の正面入り口に入ると6曲一双の屏風が目にとびこんでくる。

鑑賞している人は数人だけだったので、じっくり真近で見る。しかしこの絵は距離を置いてみる方がいい。

近いと下描線なしで「片暈し」や「付立」という高度な技法が使われているのは確認できる。塗り残した地色で

雪の白さを表しているのは凄い。だから枝にかかる雪がふんわりしているのか。

 

しかし、数メートル離れてみる方が感動する。写真のようだ。「写実」の応挙と呼ばれるにふさわしい作品だ。

長椅子に次女と二人でならんで誰も視界に入らない《雪松図》を眺めていると涙が自然にこぼれて、ゴソゴソとバッグの中のハンカチをさがしていたら、次女に撮影したら駄目だよと言われた。

 

いやあ、涙を止めたいだけだよ。

 

意志に関係なく作品を見て涙が吹きこぼれたのは3回目だ。後の2回は東山魁夷、星野道夫 の絵と写真だった。

 

冬にふさわしい作品だった。