17日が日曜日と重なって東名高速がまた渋滞。いつものように抜け道を走る。

暖かく20℃近くある、開けた窓の風が気持ちいい。

 

總持寺の境内は以外にも静かだった。春の彼岸が近いのでその精もありそうだ。

今回は休むことなく 一気に登り坂を上った。筋力が戻ってきたようだ。

   

 

水屋のおばさんに茶をご馳走になって墓所へと。

 

   

 

「よう、待ちくたびれたぞ。苅谷君 体調戻ったか?」

「はい。10日は兄イにこっぴどく叱られましたハハハ」

「バ~カ お前の嘘は俺達には直ぐバレるさ」

「社長 いい天気で暖かい日ですよ、雨男卒業しましたね」

「コラ 話を逸らすなお前。まッいいか 哲が怒ったんだしな」

 

少年のように目をクルクルっとまわして 俺をいたずらっぽく見る社長の顔は、

昔とチットモ変わっていない。

こんな時 俺は子供のように社長の胸に 思い切り飛び込んだものだ。

 

「大友と合ったんだって?」

「ええ そうなんです。約40年ぶりです 話が弾んで7時間近くしゃべってましたよ」

「そうか…アイツは 最高のカースタントマンだったよなぁ 日本じゃ珍しい」

「ええ、お互いに齢を取りました」

 

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「社長、言い難いんですが…、今日の晩飯 断酒です」

「ええ—!!!、そりゃないだろうお前!」

「最初のビールだけはいいです、後は僕の事を考えてですね…」

「………よっしゃー!わかった。それ以上言うな」

 

兄イも社長も、一言も云わなかった。お二人の気持ちが 絞めつけられる程 胸に伝わって来る。〝涙は嬉しい時に流してください〟遠い日 自分が言った言葉が甦ってくる。

俺は最高のお二人の下にいて良かった。

 

今度の満月は何時だろうか

 

   

 

目指し・お多福豆・トースト・ご近所さんに頂いた桜おこわ・そして少しのビール。

 

社長、兄イ、今度3人で満開の夜桜見物しましょう。