1月4日『聖なる器 大湯環状列石』のブログで「人体線刻文浅鉢」が聖なる器であることを述べた(下の写真)。

 

           

      【人体線刻文浅鉢全体 上から】             【内面人体線刻文 拡大】

 

そして2月2日、新資料の一部をブログの最後に掲載した(下の写真)。

大湯「ストーンサークル館」に展示されている土器をくまなく精査・確認した結果、

人体線刻文様が各器種に存在していた。しかも、その文様の変遷も解けそうで、

時間軸でどのように変化していったのかは、今後の面白い課題になりそうだ。

大湯式土器の人体線刻文様が、

大湯1式・2式・3式・4式ぐらいまで分類できそうで、

縄文後期の大湯環状列石造営年数の指標ともなり得る。

    

            

       【口縁部九面突起人型線刻文器台】       【同器台を逆さに置いた場合】


この土器がほぼ完形に近いのならば『口縁部九面波状突起人型線刻文器台』と呼称

してもよい。あるいは口縁部の欠損部分を詳細に検証すれば、口縁部八面波状突起

となる可能性も高い。

土器の下部には逆さになった人の凹脚部と腕が線刻されているが、胴・頭部は

描かれていない。これは、聖なる器と呼称した口縁部五角形の浅鉢以外、

全ての人体線刻文土器に共通する。

つまり、大湯縄文人の祖霊に対する精神性を、最も具象的に現しているのは、

口縁部五角形の人体線刻文浅鉢だけなのだ。この土器が如何に貴重であり、

大湯環状列石造営の初期に制作された可能性も高い。但し、出土地点と層位を

確認するまで想像でしかない。

文様は、初期から時が経つに連れ崩れ始め雑になってゆき、新たな段階に入る。

 

短いけど今回はここまで。あまり遊びが無いという事は愚論文口調になってきたという事だ。このままいけば先ず居眠り、読もうにもアクビが出まサ~ネ。

次は愉しくいきましょう。