会社の外に出てみると、人の数が異常に多い事に気付く。
最寄り駅が池袋なのですが、池袋駅の周辺には17:30の時点で、すでに人が溢れてました。
人が多いだけで、建物には被害はありませんでした。
建築中のビルがありますが、物が落下した様子はとりあえずありません。
バス停待ちの列は、どのバスを待っているのかわからないくらい、入り乱れてました。
他には公衆電話待ちの列・・・
携帯電話って、何でもない時には便利だけど、本当にいざという時には役に立たない代物ということを、改めて思い知りました。
歩き始めて、しばらくした時に重要なことに気付きました。
そういえば、家までどうやって帰ればいいんじゃろ!?
迷った時には携帯の地図を使えばいいと思って、『目白通りを真っ直ぐ行けばOK!』ってことくらいしか頭に入れて粗方の道順しか頭に入れてませんでした。
しかし、この携帯には地図ソフトが入ってない!!
前の携帯には入ってたのに・・・
悪いことに、今日は眼鏡を家に忘れてる・・・
最悪・・・
とはいえ、今更、戻るわけにもいかず、途中で誰かに聞けばいいやと、「目白通り」を目指して再び歩き始めました。
勘は当るもので、あっさりと「目白通り」にでました。
後はひたすらまっすぐ・・・
途中で、擦れ違うタクシーは、全て「回送」。
信号待ちのタクシーを捕まえようとした人がいたけど、「乗車拒否」されてました。
路上に立ち止まっている人がチラホラいましたが、皆さん、タクシーを待ってる様子。
半分くらいきた所で、自転車屋さんを発見したので、寄って見たら先客がいました。
老夫婦がやっている自転車屋さんで、お客さんとのこんな会話が聞こえてきました。
店員:「どちらまで帰られるんですか?」
客:「●●に嫁さんの実家があるので、そこまで・・・(よく聞こえなかった)」
店員:「そりゃ、遠い所まで・・・ あんた、少し値引きしてあげたら・・・」
主人:「そうだな、こんな時だしね・・・」
持ちつ持たれつという感じで、ちょっと嬉しいエピソードでした。
なにやら、今日だけで10数台出たとか・・・
さて、僕は自転車を買ったのかというと・・・
先客がまだいたため、時間がかかりそうだったので、自転車を諦め、再び歩き出しました。
歩道には、歩いて帰ってる人が結構いました。
そんな中、自転車の無灯火運転をしている人が、ちらほらとおり危険でした。
非常事態の時でなければ、気付かない出来事ですが。
てくてく歩いて、約2時間30分くらいした頃、携帯に着信がありました。
母親からでした・・
「電車が止まってるから、帰宅困難者に公共の場所を開放してるらしいけど、どうしてるの?」ということでした。
そんな情報知らなかった・・・
ラジオなんて持ってないし、携帯の充電も心許なかったので、テレビも見ず・・・
よくよく考えると、緊急時って情報収集の方法が無いんですね。
「あと少しで家に帰り着くから、大丈夫だよ。」と言って、電話を切った。
ちょうどその付近になって、ようやく「空車」ランプの点灯しているタクシーを目にしました。
もう、ココまで来たら、意地でも完走いや完歩してやる!!
それから約30分・・・
ようやく家に帰り着きました。
家に帰ってから、ヨメゴンが「良かった~~」と出てきました。
フード付きのコートを着て・・・
状況が読めなかったのですが、帰宅前に「歩いて帰る予定」という連絡はしたけど、「今から帰る!」という連絡が届いておらず、実際にどうするのかが、わからなかったようでした。
家にいても、いつ揺れるかわからなくて怖かったようです。
そりゃ、一人でいたら怖いよな・・・
とりあえず、無事に帰宅できて一安心です。
帰ってからテレビで、東北地方の状況を目の当たりにして絶句しました。
海外の地震の被害を見て、外国はスケールが大きいと思っていましたが、日本でも起こるんですね。
自然現象の前には人間なんて無力なんですね。
安否がわからない方の、一刻も早い「無事」を知らせる連絡が届くことを祈っております。