私の友人にはオンナがいた。
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女にも友人にも家庭があり子もいあ、いわゆるダブル不倫の関係だったが、ケジメをつけるとそのオンナと暮らす為に離婚した。
友人はその女をミヤと呼んでいた。
私はこのミヤが好きではなかった。
「いつか必ず災いを呼ぶ」と事あるごとに友人に忠告はしていた。
しかし、友人は『惚れたモン負けだ』と私の言葉を笑って取り合わなかった。
そのミヤが突然、自首した。
SNSに残された
「池袋なう。電車賃も無いし自首します」
意味のわからない、そんな暗号のようなメッセージを、ため息まじりに読んで聞かせてくれた友人も、それから程なくして逮捕された。
私はミヤだろうと即座に確信した。
ミヤには食い残しの弁当がを聞いていた私は、これで暫く彼女の顔を見ることは無いだろうと、友人には申し訳ないがホッとして油断していた。
ミヤは2つ目の執行猶予を勝ち取り私の前に程なく現れた。
『誰にもお願いできなくて。一発分挿れてくれたら好きなだけ抱いていいわ』
これまでは特別な苦労もなく、友人が持っていた品を好きなだけ使えていたが、そのルートを自ら断ち切る結果となった彼女にとって、入手ルートもカネも全てを失くしていた。
そこで彼女は、自分の肉体を餌に色仕掛けで入手しようと画策し、誰かれ構わず声を掛けまくっていた。
『これじゃ不憫すぎるよなぁ』
逮捕された友人への同情や、無節操なミヤの動向は連日私のところにも流れ込んでいた。
どうやら私の知人の中には、誰もミヤの相手を引き受けようとする者は居ないように見えた。
ただ一人のバカを除いては…
【続く】
